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犬が骨折しやすい住環境の特徴がある? 注意したい犬種についても獣医師が解説
犬を室内で飼っていれば安全だと思っている人もいるかもしれませんが、住環境によっては骨折などのケガをしやすいこともあるそうです。
この記事では、犬が骨折などのケガをしやすい住環境の特徴について、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
室内飼いの犬が骨折などのケガをしやすい住環境について

ーー室内飼いの犬の場合、どのような住環境で骨折などのケガをすることが多いでしょうか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「犬が骨折などのケガをしやすいかどうかは、住環境と犬の特性によると思います。たとえば、骨折の例では前足が多いのですが、足が細長い犬種は、ソファくらいの高さでも飛び降りて骨折します。
足の細長い犬種の例としては、トイ・プードル、ポメラニアン、パピヨン、イタリアン・グレーハウンド、ミニチュア・ピンシャーなどが挙げられます」
ーーケガをしやすいかどうか、犬種にも傾向が見られるのですね。活発に動き回る犬もケガをしやすいイメージがありますが、いかがでしょうか?
獣医師:
「そうですね。活発という点でいうと、子犬も骨折しやすいです。元気で予測不能な動きをすることが多いため、飼い主さんが抱っこしたときに落下することもあります。室内以外でも、たとえばカートや自転車に乗せているときなどに落下して、骨折するケースも多いです。
高齢犬の場合は、階段などから足をふみはずして骨折するケースが見られます」
室内飼いの犬が注意したい住環境の特徴

ーー室内犬には注意が必要な住環境の特徴として、具体的にどのようなものがあるでしょうか?
獣医師:
「たとえば、ケージを高さのある場所に設置していると、飼い主さんが扉を閉め忘れてしまったときに、誤って犬が外に出ようとして落下し骨折することもあるので、ケージの置き場所には注意したいですね」
室外飼育の犬が注意したい住環境の特徴
ーーちなみに、外で犬を飼っている場合、なにが原因で骨折などのケガをしやすいのでしょうか?
獣医師:
「室外飼育の場合は、脱走して交通事故に遭ってしまう事故が多いです。骨盤や後ろ足の骨折が多く見られます」
ーー外で飼う場合は、脱走の可能性も考慮しておかなければなりませんね。
犬がケガをしている可能性のあるサイン

ーー犬がどこかケガをしている場合、どのような異変が見られるでしょうか?
獣医師:
「ケガをして痛みがあるとき、下記のようなしぐさや行動が見られることが多いです。
このような異変が見られたら、動物病院を受診して原因を調べてもらい、治療を受けましょう」
犬の骨折などのケガを防ぐための住環境づくり

ーー室内犬の骨折などのケガを防ぐための住環境づくりについて、ポイントを教えてください。
獣医師:
「まずは、段差をなくすなどの対策や、誤って落下してしまうような場所がないかの見直し・対策をしてみましょう。
また、室内飼いであっても、飼い主さんがドアを開けた瞬間に飛び出して脱走してしまう恐れもあります。少しでも脱走する可能性のある場所には脱走防止の柵などを置いて、対策に努めましょう」

室内で飼育していたとしても、完全に安全というわけではありません。ケガをしやすい環境になっていないか、今一度見直してみてくださいね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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