おやつの与え方をマスターすれば「愛犬の吠えグセ」は直せる？

愛犬が吠えたときに、「コラ！」と言って注意していませんか？

これは、犬に「吠える=悪いコト」と教えるという考えに基づいていると思いますが、それよりも吠えずにおとなしくできたときにフードやおやつなどのごほうびを使って
「吠えない=良いコト」だとほめて教える方が、飼い主さんとの信頼関係も築けるうえ、しつけの初心者でも成功しやすいです。

では、「いつ」「どのくらい」「どんなとき」にごほうびを与えるとうまくいくのか、ごほうびの与え方のコツを家庭犬しつけインストラクター戸田美由紀先生に伺いました。

いつ、どのくらいの量を与えるの？

犬にとってごほうびとなる、フードやおやつは、適切なタイミングで、適切な量を与えなければいけません。
タイミングを逃すと、犬は何に対してほめられたのか理解できませんし、一日の接種カロリーを超えるほどあげすぎてしまうと、太らせてしまうかもしれません。

ごほうびは、指示通りできた「直後」に与えるのがポイント

たとえばオスワリなら、愛犬のお尻が床についた直後、できれば同時に「イイコ」などのほめ言葉をかけながらごほうびを与えます。
それくらい「早く」ほめることが重要。何が正解かを犬が理解しやすくなります。
ごほうびを取りに行ってから与えるような遅さでは、犬は何に対してほめられたか理解できません。

ひと口で食べられる大きさにちぎって与えよう

たくさん練習してほめたいときは、1回のごほうびをかなり小さくして与えましょう。「ペロッゴクッ」と食べられる、人の小指の爪の先程度の量が目安です。
小さくても愛犬に「何か食べた」と思わせれば充分、ごほうびとして機能します。

おやつのかわり、１日に与えるドッグフードの中から、しつけのごほうびに使う分だけ取り分けて与えてもOK.。

犬や人とのすれ違いで、吠えずにスルーできたらご褒美を！

ここからは具体的に、吠えさせないためのごほうびの与え方を紹介します。

散歩中に吠えてしまうことがある犬は、ごほうびを与えることによって、「だまっているといいんだ！」と学習させていきます。

与えるタイミングは、「ほかの犬や猫を見たとき」や「人とすれ違ったとき」、「バイクが通り過ぎたとき」など、本来なら興奮したり怖がったりして吠えそうな状況なのに、吠えずにスルーできたとき。

おとなしくできたら、すかさず「イイコ」とほめてごほうびを与えましょう。

頻繁に吠えてしまう場合は……

頻繁に吠えてしまう犬は、ごほうびを使ってもっと早い段階で口封じをすると吠えにくくなります。

愛犬が吠えそうな対象（苦手な犬や人など）が来たら、愛犬が気づく前にごほうびをかじらせ、いっしょに道の端に寄り、すれ違う対象とできるだけ距離をとります。

通り過ぎたあとは、一度愛犬とアイコンタクトをして、ごほうびをかじらせながら、愛犬に遠ざかる相手を見せましょう。
ごほうびと苦手な対象を結びつけることで、嫌な印象をいい印象変えることができます。