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犬の介護経験者に聞いた、食事介助に便利なグッズは

犬の平均寿命も延びている近年、愛犬の介護と向き合う飼い主さんも増えています。そこで今回は、実際に寝たきりの愛犬を介護した経験をもつWEBライターのmakiさんに、特に大変な大型犬を介護するときに役立った、食事をサポートできる介護用品について伺いました。

※商品を使用した感想や使い方は、ご紹介した個人のものです。商品のご購入、ご利用については、商品メーカーの情報のもと、ご自身でご判断ください。

maki さん

 WEBライター

●資格:愛玩動物飼育管理士2級JKC愛犬飼育管理士ホリスティックケア・カウンセラー

●経歴:
幼少期から犬ともに暮らす。
犬のオーガニックや無添加の食品、ペットグッズを扱う会社で勤務後、いぬのきもちWEB MAGAZINEほかWEBメディアでライターとして活動。
補助犬の繁殖ボランティア、寝たきりの犬たちの介護、保護犬の活動などを経験。
現在は4頭のゴールデン・レトリーバーとともに暮らす。

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大型犬の介護で役に立った食事ケアグッズ おすすめの商品7選

自宅のリビングルームの床に置かれたボウルから水を舐める美しい美しい白い犬。
nensuria/gettyimages
「初めての犬の介護では、ごはんを食べなくなったとき『食べさせないと痩せてしまう』と不安で仕方ありませんでした。その後、何回か老犬の介護を経験し、『どうしよう』という気持ちから、『食べないならこうしてみよう』『いい方法はないか考えてみよう』という気持ちで食事ケアをするようになりました。

これまで、手作り食やトッピング、ドッグフードなど、いろいろな方法を試してみましたが、その犬によって状態も違うため、犬の食事ケアで“これが一番いい”という方法は、実はありません。現在も、闘病中の犬のお世話をしていますが、お水も食べ物も口にしなくなるときまで、できることをやってあげたいなと思います。

私が大型犬の介護で役に立った食事ケアグッズをご紹介しますので、参考にしてみてください」(makiさん)

それでは、makiさんに教えていただいた食事ケアグッズを見ていきましょう。

1、食事しやすいようにサポートできる「食器」


まずご紹介いただいたのは、食事自体をスムーズに行えるよう、サポートできる食器です。makiさんは「これまで経験したゴールデン・レトリーバーの介護の際に、いつもの食器で上手に食べられなくなってきたときに、浅く広い食器や大きな食器よりも、小さめで深さがある食器のほうが食べやすい」と感じたそうです。

「この食器は、マズルの長い犬種に適した深型タイプで、内側が斜めに加工されているため、水分やごはんが自然に犬側に寄ってくれるので、立ち上がって食べることができない犬の食事の時間を短くすることができました。

また、寝たきりになってからは、寝床で体を起こしてフセをさせた状態で食事を与えていましたが、食器の後ろに滑り止めがついているので、犬が食べている最中に食器が鼻で押されて動かないのも、使いやすいポイントです」(makiさん)

2、身の回りを清潔に保ちやすくなる「ペットシーツ」


食事ケアなのになぜ?と不思議でしたが、makiさんのお話を聞くと大切なアイテムだと感たのがペットシーツです。

「フードが上手に食べられなくなってきた犬は、食器のまわりにフードを散らしてしまったり、よだれがたくさん出たりすることがあります。特に寝たきりになった大型犬の介護の場合は、食事のときの移動させるのは一苦労で、寝床で上半身を少し起こして抱えるような体勢で与えることも。

このような場合、寝床にフードが散らばったり、よだれがついたりすると不衛生になってしまうので、使い捨てのランチョンマットとして、水分も吸収してくれるペットシーツを活用していました」(makiさん)

3、食べやすい流動食が作れる「フードプロセッサー」


ドライフードが食べられなくなったときに役立つと、ご紹介いいただいたのがこちらのフードプロセッサーです。

「ドライフードは、加齢が進むと上手に食べられなくなったり、喉に詰まるようなしぐさがみられたりします。このような場合、フードをぬるま湯でふやかして与えるのも手ですが、形が残っている状態だと、口をパクパク動かすだけでフードが食器の中を移動してしまい、なかなか食べられないことも。

そこで役立つのが、フードプロセッサーです。私はふやかしたフードをフードプロセッサーでドロドロにし、水分を多めに入れて流動食にして与えることもありました。
手作りの場合も、フードプロセッサーにかければ味もニオイも変わることなく与えられますよ」(makiさん)

4、水分補給にも役立つ「シリンジ」


シリンジは自発的に水を飲む量が少なくなってきたときに、水分補給をさせるために便利なアイテムとしておすすめしていただきました。

「最初は動物病院でもらった小さなシリンジを使っていましたが、何回も水をシリンジに吸って与えるのは大変で、大型犬には30mlの大き目のもののほうが使いやすかったです。

寝たきりになってからは、体を起こしてお水や流動食を口の横から与えていました。また、老犬は口が乾きやすくなるので、歯茎についたフードを拭こうとすると出血することも。そのため、食後などは歯茎にシリンジを使ってぬるま湯を少量かけ、湿らせてから拭くと歯についたフードもキレイになりました。

ちなみに、何度も使っているうちにメモリが薄くなってきましたが、メモリが消えてもシリンジとしては問題なく使えますよ」(makiさん)

5、食事のサポートに使える「シリコンゴム製のスプーン」


犬の食事の介護では、人用のシリコンゴム製のスプーンが役に立ったこともあったといいます。

「実はこのスプーンは犬用に購入したのではなく、家族の介護で使っていたものです。
愛犬が寝たきりになって食器からは食べにくくなってきたとき、最初はプラスチックのスプーンであげていましたが、スプーンが歯に当たってしまって嫌がるので、人の介護用のスプーンを使ってみたところ、ペースト状のものをパクパク食べ始めてくれました。シリンジで吸えないものを与えるときにもおすすめです」(makiさん)

6、丈夫で衛生的な「ステンレス製の食器」

ステンレス製の食器は、makiさんの愛犬たちが歴代で受け継いで使用しているそうです。

「ステンレス製の食器はいくつか購入しましたが、日本製のものは安心なのでおすすめです。介護の面では、スープなど熱いものを作った際に、粗熱をそのまま取ることができるほか、割れる心配もなく丈夫で衛生的なところなどがメリットといえるでしょう」(makiさん)

7、丸ごと洗える「ステンレス製の食器台」

makiさんが愛犬の食事ケアで最初に購入したものが、ステンレス製の食器台だそうです。

「愛犬の成長が止まって成犬になった頃、食べやすい高さの食器台を購入しました。老犬になってからも首を床の位置まで下げることなくお水やごはんが食られるので、早く購入してよかったと思います。

当時一緒に暮らしていたオスのゴールデン・レトリーバーは、水を飲むときにまわりに水をたらしてしまうため、丸ごと洗えることもステンレス製のものにしたのですが、最近は、高さや角度を調整できる製品も多いので、今使っているものが壊れたら新しいものを購入しようと思います」(makiさん)
今回は、犬の介護の経験をもつWEBライターのmakiさんに、食事ケアに役立つアイテムについて教えていただきました。makiさんの体験談も参考に、愛犬にあったアイテムを探してみてくださいね。
お話を伺った人/makiさん(WEBライター)
取材・文/kagio
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