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今すぐ見直さないと″肥満犬"に!?「犬のおやつ」1日に与えていい量は?
しつけのごほうびや愛犬とのコミュニケーションに便利な「犬のおやつ」。
いつ、何を、どのくらい愛犬に与えているか意識していますか?
今回は1日に犬に与えていいおやつの量と、おやつの種類別に与え方のポイントを紹介します。
1日に与えていい量

近年、統計的にも肥満の犬が増えていることが分かっています。
肥満の原因は、必要カロリーを摂取カロリーが超えることです。愛犬が可愛いから♡ 欲しがっているから♡と、ついついおやつを与え続けていると、どんどん体重も増加してしまうでしょう。
では1日にどの程度までなら、与えてもいいのでしょうか。
基本は、各犬種(体格)で1日に与えるフード(総合栄養食)の量の10%程度が目安です。
たとえば、1日に50gのフードを食べている犬なら、5gが基準になります。2、3種類与えている場合は、その合計が主食の10%を超えないように調整しましょう。
また、1日に与えるフードの量は、おやつを与えた分を引いて与えるようにしてください。
犬種別の主な目安
犬種別に1日に与えていいフードの量をまとめました。目安は、成犬用フードの平均的な量で計算しています。ただし、1日のおやつの量は体重により異なるため、注意してください。
超小型犬(体重2kg未満)
1日のフード量:約50 g
1日のおやつの量: 体重2kgの場合 約5g
おもな犬種: チワワ、ヨークシャー・テリア、マルチーズなど
小型犬(10kg未満)
1日のフード量:約80 g
1日のおやつの量: 体重5kgの場合 約8g
おもな犬種: トイ・プードル、ミニチュア・ダックスフンド、ペキニーズなど
中型犬(25kg未満)
1日のフード量:約150 g
1日のおやつの量: 体重10kgの場合 約15g
おもな犬種: アメリカン・コッカー・スパニエル、フレンチ・ブルドッグ、柴など
大型犬(25kg未満)
1日のフード量:約150 g
1日のおやつの量: 体重10kgの場合 約15g
おもな犬種: ゴールデン・レトリーバー、バーニーズ・マウンテン・ドッグなど
おやつを与えるときのポイント

先ほど与えていい量を紹介しましたが、実際におやつを量ってみると、思っている以上に少ない!と感じると思います。特に小型犬の場合は、少ししか与えることができません。
そのためトレーニングで与える際は、小指の爪の先くらいの大きさ程度まで小さくちぎって与えることをオススメします。ごほうびで与える際は、量はあまり関係なく、愛犬に「何か食べた」と思わせられれば十分。食べられる回数が多いと、その分愛犬も喜びを感じるでしょう。
次に、おやつの種類別に与え方のポイントを紹介します。
ボーロ

小さくて食べやすいボーロは、散歩などの外出中に飼い主さんに集中させたいときに役立ちます。指示しつけの練習でほめたいときに使うこともオススメです。
ただし、胃の中でふくらみやすいので、一度にたくさん与えないように注意しましょう。
犬用チーズ

犬用チーズは、飲ませにくい錠剤などの薬を飲ませるときに活躍します。薬を犬用チーズに包めば、愛犬も嫌がらずに食べてくれるでしょう。
トレーニングでは、苦手なお手入れを慣らすときに活用するとよいでしょう。ゴム製おもちゃに犬用チーズをつめて、愛犬がなめているときにお手入れを行うと、苦手なお手入れに対して良いイメージをつけることができます。
与えるときは、少量ずつちぎって与えるようにしましょう。
ジャーキー

ジャーキーは、消化がしづらいので5ミリ程度に細かくちぎって、少しずつ与えるのがポイント。事前に1日分の量をハサミなどで小さく切って、容器に入れておくと楽ちんです。
トレーニングでは、愛犬と視線を合わせる「アイコンタクト」が必要なしつけなど、特に集中したいシーンで使うのがオススメです。
フードをトレーニングに使うという手段も

たくさんトレーニングをしたいから、おやつの量を計算するのが面倒くさい!という人は、トレーニングでふだん食事として与えているドッグフードを使うことも検討してみて。1日分のフードを事前に分けておき、そこからご褒美をあげれば、過食を防ぐことができます。
まとめ
いかがでしたか? 数字で見てみると、意外とおやつは与えられないことが、分かったのではないでしょうか。細かくちぎるなどの工夫をして、与えすぎないように注意しましょう!
参考/「いぬのきもち」2019年12月号『1日に与えていい量が一目瞭然!基本のおやつ 実物サイズ図鑑』(監修:獣医師 「高円寺アニマルクリニック」院長 髙﨑一哉先生)
撮影/殿村忠博、尾﨑たまき、佐藤正之
文/ichi
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