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犬の熱中症、エアコンが効いた車の中でも要注意|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.139
暑い夏、飼い主さんが最も気をつけたいのが、犬の熱中症。西川先生は、エアコンが効いた車の中でさえ危険!と警告を鳴らします。先生自身が行っている、車の熱中症対策をご紹介します(編集部)。
いやぁ、異常です、今年は。
これからの夏本番、熱中症に対する注意報が連日出されることは、想像に難くありません。
そういえば聞くところによると、某大手ペット保険会社では「犬の熱中症週間予報」なるものを行っているそう。
「そう」という表現をしたのは、予報はInstagram、Twitter、FacebookといったSNSアカウントを通して配信していて、私そうしたものをやっておりませんで、ゆえに、自分では見ることができないから。
さて話の流れから、今回は熱中症の話だろうと察しはつくかと思いますが、『いぬのきもち』本誌の方でも「熱中症」の特集は組まれているので、熱中症のお話の多くはそちらに譲るとして、ここでは私自身の犬の熱中症対策、それも車におけるものを紹介いたしましょう。
エアコンが効いている車内でも危ない
人間にとって快適な室内の体感温度。その環境で30分車を走らせた。目的地に到着し犬をクレートから出そうとしたら、犬がぐったりしている。動物病院が近くにあったので駆け込んだところ、熱中症という診断。そうした事例が実際にあるのです。
エアコンが効いていても、クレートに日光がずっと当たっていれば(例えば進行方向左側、助手席にクレートを位置させ、日の高い時間帯真西に走る場合など)、クレート内の温度は人間の体感温度とは異なります。
なら、クレートに入れなければいい……いやいや、クレートは車内での犬の安全を確保するためには欠かせません。
であれば行うべきは、クレート内の温度上昇を防ぐ何かしらの工夫、となります。
私の場合、後部座席およびワゴンスペースのウィンドウには遮光・遮熱率の高いフィルムを施しています(クレートは後部座席およびワゴンスペースに位置させている)。
加えてエアコンの風がワゴンスペースにも回るように、小型のファンを回しています。
それでも足りないと思える暑さの場合は、保冷剤をクレートの屋根に乗せるようにしています。
小型ファンと保冷剤における、若干の欠点と注意点
まずは、保冷剤。いわゆる結露が、クレート内の天井に発生します。犬の頭が天井に触れれば、頭が濡れることになる。
小型ファンのほうは、車にセキュリティアラーム機能がついている場合は注意が必要です。
実は私、小型ファンを今年からサイズアップいたしまして……問題が発生したのです。
動物病院に行ったときのことです。病院前の駐車場に停め、犬を降ろし待合室にいたら、ピーピーピーというアラーム音(馬鹿でかい音)がどこからか。なんだろうと思ったら、どうも私の車のセキュリティアラームが鳴っているよう。
車に戻りキーのロック解除をすると、アラーム音は鳴り止む。誤動作かと思って、待合室に戻るとまたアラーム音が。
小型ファン取りつけ位置、スイッチの切り忘れにご注意を
車にもよるのでしょうが、私の車は、エンジンを切ってもしばらくは、電源ソケットに電気がしばらくは流れている。小型ファンの電源は電源ソケット経由のUSBからとっていたので、車から離れてもしばらくはファンが回り続けていたのです。
試しに、ファンのスイッチを切ったら、アラームは鳴らなくなりました。
小型ファンの振動を、何者かの後部ドアからの侵入?とアラームのセンサーが勘違いをしたのではなかろうか。
アラームが鳴ったとき、目の前の駐車場に車があったのでよかったのですが、これがホームセンターの駐車場などだったらと思うと。いやぁ、考えただけでも……です。
おそらく館内放送なんかで呼び出されるのでしょうね、きっと、たぶん。
ということで、以上くれぐれもアラームの誤動作にはご注意、いや熱中症にはくれぐれもご注意を、というお話でした。
西川文二氏 プロフィール
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