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「犬は家族を順位付けする」は古い!? カン違いされがちな犬の生態

犬は家族を順位付けする、人より先を歩かせると犬は自分が上だと思う――なんて話を聞いたことはありませんか?
じつは、研究が進むにつれ、これらの説は事実と異なることが明らかになりました。
獣医師の増田宏司先生にお話を伺い、犬の生態についてご紹介します。

犬には「家族を順位付けする」という意識はない

柴のそらくん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬は家族を順位付けする――ひと昔前にはよくいわれていた話ですが、最近は、これは事実ではないと考えられています。
かつては“群れで生きる動物には序列があり、上下関係や順位がある”という概念がありましたが、犬には「相手が自分より上か下か」という意識はないことがわかってきました。

犬は上下関係ではなく頼れるかどうかを重視している

犬は家族を順位付けするのではなく、「この人のもとでは安心できる」「この人は頼りにならない」といった認識で見ているようです。そのため、犬にとっては上下関係ではなく、頼りになる/ならない、安心できる/できないといった基準が大事であると考えられています。

犬が人より前を歩いても、「自分が上」とは思わない

散歩中の犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
飼い主さんより先に犬を歩かせると、犬は「自分のほうが上」と思ってしまう――という説も聞いたことがあるかもしれません。しかし、犬との接し方で上下関係や主従関係がつくられるという話に根拠はありません。
散歩で犬が飼い主さんより先を歩くのは、犬自身が自分のことをリーダーだと思って前を歩いているのではなく、単に散歩が好きではしゃぐ気持ちや好奇心で前を歩いているのでしょう。

犬の好き放題に歩かせるのはNG

犬が「自分のほうが上」と思うことはないとしても、散歩で犬の行きたい方向ばかり好き放題に歩かせていると、飼い主さんのことを「ワガママを許してくれる人」と認識してしまう可能性も。犬の安全のためにも、好き放題に歩かせるのは控えましょう。

犬は「損得を考えて態度を変える」ことがある

シー・ズーのペペくん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
いつもゴハンをくれる人の言うことは聞く、といった犬の行動を見たことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬には「相手が自分より上か下か」という認識はありませんが、「自分にとってどのような損得があるか」を考えて行動する習性があるといわれています。そのため、損得を考え相手によって態度を変える、という一面もあるようです。
今回は、かつては一般的だったカン違いされがちな犬の生態についてご紹介しました。愛犬との絆をもっと深めるためにも、犬の生態をきちんと知っておきたいですね。
参考/「いぬのきもち」2018年3月号『犬は夜行性?遠吠えで仲間を呼ぶ?気になる習性の真偽に迫ります!犬の習性コレってホント?それともウソ?』(監修:獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科(伴侶動物学研究室)教授 増田宏司先生)
文/terasato
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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