基本のブラック系やホワイト系などの他にも、2色の毛色をもつパーティーカラーなど、さまざまな毛色をもつ犬。毛色の豊富さは、哺乳類の中でも1番ではないかといわれるほどです。今回は、そんな犬の毛色の雑学をご紹介します。
犬の毛色を決めるのは2色の色素
犬の毛色は、黒色~茶色を作り出すユーメラニンと、赤色~黄色を作り出すフェオメラニンという2つの色素で決まります。模様や色の濃淡については、遺伝子が作用するため、そこからさまざまな毛色が生まれているのです。
日焼けする犬種がいる
ワイマラナーという犬種は、きれいなグレーの毛色をもつ犬ですが、夏場にたくさん日光に当たると、元のグレー色とは全く違う、茶色の毛色に変化することがあるようです。しかし、冬になるとまた元のグレーの毛色に戻ります。
犬の毛色が多いのは”人のそばで働いていたから”
犬の毛色が豊富な理由の一つに、人の仕事を手伝いやすいよう交配が進んだことがあげられます。
キツネ狩りを手伝う犬種だったウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア。この犬種は、獲物と間違って撃たれることがないように、白色の毛色をもつ個体が選ばれ、出来上がった犬種の一例といわれています。
食生活で毛色が変わることがある
色素をつくるために必要なたんぱく質が食事から不足すると、毛色が変化することがあります。毛づやが悪くなったり、病気になったりすることもあるので、犬種や体格に合わせたフードや量を与えることが大切です。
毛色に茶系が多いのは狩りをするため
現在でも茶系の毛色の犬が多いのは、野生で生活していたころの遺伝子を引き継いでいるためと考えられています。茶系の毛色は周囲の色に溶け込みやすく、狩りをするとき獲物に気づかれにくかったからです。
食べ物の名前がついた毛色が増えている
「チョコレート」や「カフェ・オ・レ」「ビスケット」など、食べ物の名前がついた毛色は比較的近年名づけられたものです。「カフェ・オ・レ」は犬種のスタンダードではまだ認められていませんが、今後認められる可能性もあります。
犬の毛色についての雑学をご紹介しました。犬の毛色についてはまだまだ研究が進められている分野です。今後、さらに新しい情報が出てくるのが楽しみになりますね。
参考/「いぬのきもち」2020年12月号『知って!見て!さわりたくなる♡犬の毛色学』(監修:動物ジャーナリスト 藤原尚太郎先生)
文/hare
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。