犬と暮らす
UP DATE
「犬が嫉妬しやすい」日常のシーン2例 嫉妬深い性格になりやすい犬には傾向も
この記事では、「犬が嫉妬しやすい日常のシーンの例」や「嫉妬しやすい犬の特徴」などについて、いぬのきもち獣医師相談室の獣医師が解説します。
犬にも嫉妬の感情がある?
「あります。犬は生活において常に自分の順位や周りとの優劣を気にする傾向があるため、『自分を優先してほしい』『自分にかまってほしい』『自分を見てほしい』など、人よりも些細なことで嫉妬しやすいかもしれません」
犬が嫉妬しやすい日常のシーン2例
「ここではよく見られるシーンの具体例を紹介します」
【犬が嫉妬しやすいシーン1】散歩中に飼い主さんが他の犬をなでたりするとき
「散歩中に飼い主さんが他の犬に出会ってなでたり話しかけていると、愛犬が『私のほうを見て!』とばかりにわざと間に割って入ってくるコもいます。嫉妬が強いコだと、『私の飼い主さんなんだから!』と相手の犬を威嚇したり攻撃しようとします。
このとき、飼い主さんに向かって怒る犬はほとんど聞いたことがありません」
【犬が嫉妬しやすいシーン2】新入り犬を迎えたとき
「これまで飼い主さんを独り占めしていた『ひとりっこ生活』に新入りの犬が来た場合、飼い主さんの注意が新入りの犬に向かいやすく、先住犬が疎外感から嫉妬することはよくあることです。
また、『新入り犬が飼い主さんと多く遊んでもらっているように感じる』『おやつを多くもらっているように感じる』など、自分が不公平に扱われていると思い込んで嫉妬にかられるようなコもいます」
嫉妬しやすい犬の特徴は?
「飼い主さんから愛情を一身に受けて依存心の強いコや、飼い主さんへの独占欲の強いコ、自分の順位を気にするコなどは、嫉妬をしやすい傾向にあります。
もともと一頭で暮らしていた犬は、やはり嫉妬しやすくなります。物も人も自分ひとりのものであったことが一気に変わるので、戸惑うのは当然でしょう。
今まで一頭で家族の愛情を得ていたものが、多頭飼育では減ることを感じやすいので、先住犬はどのコもある程度は嫉妬を感じていると思います。嫉妬までいかなくても、甘えたい気持ち、甘えたいのに甘えられないあきらめの気持ち、寂しい悲しい気持ちも、同じ状況で生まれます」
嫉妬しやすい犬への上手な接し方は?
「散歩などで他の犬と接した後には、愛犬にも同じようにかまってあげましょう。多頭飼いでは先住犬を優先して大げさにかまってあげて、優先順位をきちんと示してあげることです。
多頭飼育が先住犬にとって勉強になること、成長することにもつながる面もあります。多頭飼育になるときには、先住犬との時間を忘れずにいることを注意していければよいと思います」
愛犬とは「適度な距離感」を心がけよう
「犬と生活する際、たくさんの愛情をかけることは、もちろん大切なことです。ただ、あまりに過保護になると、些細な出来事でも飼い主さんの愛情が他へ移ってしまったような気持ちになったり、疑心暗鬼から嫉妬しやすくなります。
愛情を注いで信頼関係を築くことで安心感を与えながらも 、かまいすぎず適度な距離を保って犬の自立心を育てることが、嫉妬する機会を減らすためにも必要でしょう」
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
UP DATE