ふだん、犬はいろいろなしぐさを見せますが、しぐさを通じて犬の気持ちが知ることができたら、犬とのコミュニケーションがより円滑になるかもしれません。今回は、犬が「苦手な相手」に見せるしぐさをについて、獣医師でペットドッグトレーナーの藤本聖香先生にお話を伺いました。ぜひチェックしてみてください。
横目で見る
犬が白目を出して横目で物を見ているときは、見ている相手への緊張感の表れです。同時に耳は後ろを向き、体や口元には緊張からややかたさが見られます。
目をそむける/顔をそむける
目をそむけつつ体がこわばっているときは、相手に不安や恐怖を感じています。また顔や背中ごとそむけるときは、相手に「興味がない」と伝えています。
目を泳がせて、口を開く
一見笑顔に見えますが、目が泳いでいるのなら、困惑や不安な気持ちの表れです。自分を困惑させる相手をなだめるために、このしぐさを見せることもあります。
しっぽを上げてしっぽの上のほうだけ振る
しっぽを上げて振っていても、お尻は振っていない、かつ表情がかたいときは、緊張や恐怖のサインです。向かってきたら応戦するぞ、と威嚇としてすることもあります。
しっぽを水平か、水平より下でユラユラ振る
相手に警戒心や不安を感じつつ様子を見ているときに多いしぐさです。口は緊張から閉じていることもあれば、敵意がないことを示すために軽く開けることもあります。
片足を上げて立つ
相手や、その場の雰囲気に不安・緊張を感じたときに見せるしぐさで、ストレスから体が固まっているような状態です。自ら落ち着こうとする意味合いもあります。
愛犬の行動をたくさん観察すれば、気持ちもわかるように!
「感情のいだき方は、犬によって差があります。愛犬に興味をもち、ふだんからよく観察すれば、『愛犬の場合はこう思っているのかも』と細かい気持ちをくみとれるように。気持ちを理解して、お世話やお互いの関係性向上に役立てましょう!」(藤本先生)
今回は、犬が苦手な相手に見せるしぐさをいくつかご紹介しました。一緒に暮らしている愛犬に、なるべくストレス少なくお世話をしてあげたり、より良い関係性を築いていったりするためにも、ふだんから犬のしぐさに更に注目していきたいですね。今回ご紹介した内容を、今後の参考にしていただけたら幸いです。
※ここで挙げているのは、犬のしぐさと気持ちの一部です。そのため、犬の性格やそのときの状況などによってここで紹介しているものとは違う感情をいだくこともあります。
お話を伺った先生/藤本聖香先生(獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー Canine Relationz主宰)
参考/「いぬのきもち」2020年6月号『360度いぬのこと大調査!第3章 早見表にしました!きもちがわかる!いぬのしぐさ35』
文/カガ美五葉
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。