犬と暮らす
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愛犬のためによかれと思ってやりがち 「NGな食べさせ方」5つ
でもちょっと待って!
愛犬のためによかれと思ってしているお世話でも、じつは逆効果になっているものもあるのです。
今回は獣医師の藤井仁美先生に「NGな食べさせ方」について聞きました。
自分の行動を振り返ってみてくださいね!
食べきるまでゴハンを置きっぱなし!
だから、ちゃんと食べきるまで出しておこう……」
今どきは小食で食べムラのある犬も少なくなく、こんなお世話をしている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
でもこれはじつはNGです!
ゴハンがつねに置いてある状態は、愛犬に「食べ物は自分の好きなタイミングでいつでも食べられる」と間違えて教えることにつながってしまい、より食べムラができてしまいます。
ゴハンを出しっぱなしにすることは、衛生面でもいいことではありません。
ゴハンを出して20~30分しても食べていなかったら、いさぎよく下げて捨てましょう。
その後、2~3時間たったら、残していた分と同じ量のフードを与えてみて。
食いつきをよくするために、フードにトッピングする
じつはこれも、長い目で見ると好ましいことではありません。
フードにおやつや肉類のトッピングを加えると、一時的にはよく食べてくれることが多いですが、それを続けていると、トッピングなしではフードを食べなくなったり、より食ムラができてしまったりすることが。
そもそも小食な犬の場合、その原因のひとつとして「運動不足」が挙げられます。
今までよりも10~30分程度、散歩量を増やすことでエネルギーを消費させ、おなかをすかせてみて。
それだけで食いつきがアップする可能性があります。
ネットで見かけた「手作りゴハン」を毎日与えている
ただし、正しい知識なしに、手作りゴハンだけで愛犬に必要な栄養を取らせることは簡単なことではありません。
またネットの情報の中には、根拠がないものも。
根拠のないレシピで作ったゴハンを毎日与えていれば、当然栄養が偏る危険もあります。
ネットの情報を参考にするのなら、犬の栄養にくわしい獣医師などが監修・発信しているネット情報か、よく確認を。
また、手作りゴハンを毎日与えたいと考えているのなら、愛犬のためにも、犬の栄養学を学ぶことをおすすめします。
「ペットフーディスト養成講座」などの通信講座を受講すると、一から学ぶことができます。
シニアになり食が細くなったので、食事回数を1日1回にしている
愛犬が生きていくのに必要な栄養を十分にとれない可能性があります。
フードをふやかして食べやすくするなど、食べさせる工夫をしましょう。
同時に、体調不良が起きていないか、かかりつけ医に相談すると安心です。
フードを頻繁に替えている
かえって食欲が落ちたり、体調不良を起こしたりすることも。
基本的にドッグフードは、同じものを与え続けましょう。
ただし、年齢に合わせてフードを替える、病気になったので療法食にする、といった切り替えは必要です。
心配であればかかりつけ医に相談するといいでしょう。
愛犬の食事管理は、飼い主さんにとってもっとも身近なお世話だけに、つい何かしてあげたくなってしまいますが、自己判断ややりすぎは禁物。
正しい食生活で、愛犬の健康を守ってあげられるといいですね!
お話を伺った先生/獣医師・獣医行動診療科認定医 藤井仁美先生
参考/「いぬのきもち」2021年12月号『今すぐにやめさせたい!フードの食べさせ方10』
イラスト/香川尚子
文/h.taco
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