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寒い季節に子犬がかかりやすい病気の例5つ 原因、症状、予防法を獣医師が解説

寒いと体調を崩しやすくなりますが、子犬も寒い時季にかかりやすい病気があるようです。実際にどのような病気に注意するとよいのか、いぬのきもち獣医師相談室の斉藤由美先生が解説します。

寒い時季に子犬がかかりやすい病気の例5つ 原因、症状、予防法は?

なでてもらう犬
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寒い時季に子犬がかかりやすい病気には、次のようなものがあります。

①胃腸疾患(誤食、ストレス、感染症など)

見つめる犬
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寒い時季には、胃腸疾患が見られることがあります。たとえば、クリスマスやお正月などのイベントの際に、食べてはいけないものを誤食してしまい、体調を崩すケースも多いです。

このほかにも、寒暖差、ペットホテル、人の出入り、移動などによるストレスや、感染症なども胃腸疾患の原因として考えられるでしょう。

胃腸疾患の場合、嘔吐、下痢、食欲不振などの症状が見られます。

胃腸疾患の予防法は?

子犬の誤食については、拾い食いや盗み食いを飼い主さんが十分に注意してあげましょう。

出かけた先で誤食などのトラブルがあった場合に、かかりつけの動物病院にすぐにかかれないこともあると思います。万が一に備えて、出かけた先に受診できる動物病院があるのかを調べておいたり、自宅ではどのような対応ができるのか確認しておくとよいでしょう。

また、感染症によって胃腸疾患になることがありますが、予めワクチン接種をすることで感染症の予防ができたり、発症しても症状の軽減が期待できます。

②皮膚疾患(感染症、アレルギー・アトピーの悪化など)

見つめる犬
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感染症やアレルギー・アトピーの悪化により、皮膚疾患が見られることがあります。乾燥によって皮膚のバリア機能が低下したり、寒さによりシャンプーなどの回数が減って皮膚を清潔に保てないことなどが原因として考えられるでしょう。

皮膚疾患になると、痒み、フケ、脱毛、皮膚炎などの症状が見られます。

皮膚疾患の予防法は?

寒い時季は加湿器などを使用し、乾燥対策に努めましょう。飼育時での推奨湿度は50〜60%です。

③呼吸器疾患(ケンネルコフなどの感染症)

見つめる犬
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冬に見られる呼吸器疾患は、感染症(とくにケンネルコフ)が原因で引き起こされることが多いです。乾燥によって呼吸器粘膜の免疫機能が低下したり、ウイルスが活発になることが原因に。

呼吸器疾患では、咳、発熱、鼻水、涙などの症状が見られます。

呼吸器疾患の予防法は?

皮膚疾患の対策と同様に、室内では加湿器などを使用して乾燥に注意しましょう。飼育時での推奨湿度は50〜60%です。

呼吸器疾患も感染症が原因となるケースがありますが、予めワクチン接種をすることで感染症の予防ができたり、発症しても症状の軽減が期待できます。

④泌尿器疾患(尿路感染症)

見つめる犬
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寒さによって子犬の飲水量が低下したり、外で排尿するコの場合は寒さや天気に影響されて散歩の回数が減ることで、尿路感染症などの泌尿器疾患になることがあります。

泌尿器疾患になると、頻繁に尿をする、排尿後も排尿姿勢を取る(残尿感)、血尿などの症状が見られます。

泌尿器疾患の予防法は?

まずは、子犬が十分に水を飲めるような工夫をしてあげましょう。たとえば、水が冷たすぎないかどうかの確認(ぬるめの水)や、食事はウェットフードやドライフードをふやかすなどの対応でもよいと思います。

また、外でしかオシッコをしないコもいると思いますが、室内トイレでもトイレができるようなスペースを用意したり、室内でもトイレができるように練習してもいいのかもしれません。

外にオシッコをさせに行く場合は、寒さに備えて服を着せるなど、子犬もしっかり防寒対策をしましょう。

⑤筋骨格疾患 (関節炎、椎間板ヘルニアなど)

見つめる犬
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寒くなると、関節や筋肉の血流が低下したり、筋肉のこわばりなどが起こります。その状態で急激な運動をしたり、外で散歩をすることによって、関節炎などの「関節疾患」や椎間板ヘルニアなどの「脊椎疾患」を発症することがあります。

たとえば、関節炎の症状としては、運動や散歩を嫌がる、歩き方が遅い、手足を触られることを嫌がる、寝起きや運動を始めるときに動きづらそうといった症状が。

椎間板ヘルニアの場合には、痛みにより動かずにじっとしている、ふらつき、足の動きがおかしい、尿をもらしてしまうなどの神経症状が見られます。

筋骨格疾患の予防法は?

筋骨格疾患を予防するには、外に出る際は愛犬に洋服を着せるなど防寒対策をしっかり行うとよいでしょう。

子犬は免疫が未発達 十分な食事・睡眠・運動を心がけよう

おすわりする犬
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各疾患に対しての予防法を上記で紹介しましたが、子犬は免疫力が未発達なため、十分な食事・睡眠・運動で日頃から体調を整えることが大切です。愛犬の病気を予防するためにも、飼い主さんはぜひ意識してみてください。

もし愛犬に気になる症状が見られた場合は、いずれの場合も動物病院を受診するようにしましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・斉藤るみ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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