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シニア期になったときのために 「愛犬の老いや別れ」との向き合い方とは

愛犬の老いから、目をそらしたくなる飼い主さんは多いもの。しかし、いずれくる別れのためにも、愛犬とどう向き合うべきか考えることは大切です。今回は、シニア犬との向き合い方について、獣医師の石田陽子先生に教えていただきました。
■監修:石田陽子先生「石田ようこ 犬と猫の歯科クリニック」院長。歯科に訪れる多くのシニア犬を診察し、飼い主さんとのカウンセリングにも力を入れている

シニア犬を多く診る石田先生が語る「シニア犬への向き合い方」

テラスに座る高齢女性と犬
Halfpoint/gettyimages

愛犬の老いから目を背けず、受け入れることが大切

愛犬に老いのサインが出ていることをそれとなく伝え、飼い主さんが愛犬の死への覚悟をもてるように手助けするのも獣医師の役目だという石田先生。

愛犬の死は悲しく、喪失感も大きいもの。それでも、「愛犬の老いを受け止めながら、限られた時間を充実したものにできると、愛犬との別れがただ悲しいもので終わらず、『やれるだけのことをやってあげられた』と納得のできるものになる」のだと語ります。

シニア犬を多く診る石田先生が「飼い主さんに伝えていること」

笑顔のゴールデン・レトリーバー
Bigandt_Photography/gettyimages

老いについて少しずつ話す

石田先生によると、「うちのコは元気だから」と愛犬の老いに目を向けようとしない飼い主さんは、愛犬が老いるはずはないと思いこみ、愛犬の死を受け入れられない傾向が強いそう。

愛犬の行動や健康状態から老いのサインを受け止め、「愛犬が年をとってきた現実」を受け入れていくことで、自然と愛犬の死への覚悟もできてくるのだといいます。

死期が近いことを伝える

「愛犬が、今後どのような経過をたどるかについては、症状を診ながらそのつど説明するようにしています。死期が近づいていると感じれば、そのことも隠さず伝えています」と語る石田先生。

これは、愛犬にしてあげたいことを、飼い主さんに悔いなくやり遂げてほしいから。愛犬と過ごす時間が長くないのだと知ることで、愛犬とどう過ごしたいか、なにをしてあげたいかがはっきりしてくる飼い主さんも多いのだそうです。

愛犬の治療法は自分で決めてもらう

治療法が複数提案されたときは、愛犬のことをよくわかっている飼い主さんが、自分で決めることが大事だという石田先生。

「夫婦で治療に対する意見が食い違うケースもよくありますが、話し合いをすすめます。十分に話し合って治療法を決めると、治療への後悔も少なく、愛犬との別れに納得できる飼い主さんが多いと感じます」と語っていました。

最期まで大切な愛犬としっかり向き合おう

飼い主さんと触れ合う犬
sanjagrujic/gettyimages
老いることは避けられません。大切な愛犬が老いていくのを見るのは悲しく寂しいことですが、受け止め、残りの時間をどう過ごすかが大切です。若い犬の飼い主さんも今から心に留めておくといいかもしれません。
お話を伺った先生/石田陽子先生(「石田ようこ 犬と猫の歯科クリニック」院長)
参考/「いぬのきもち」2022年3月号『さまざまな犬との別れを経験してきた獣医師さんだからわかる “さよなら”との向き合い方』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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