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犬の白内障についての最新まとめ~原因・症状・手術・目薬・治療体験談

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犬の白内障は年齢や遺伝的な理由の他にもさまざまな原因があります。白内障は進行する目の病気なので、早期発見、早期治療が大切です。愛犬の目が白く濁っているかも?と思ったら白内障かもしれません。白内障の初期症状や原因と予防方法、目薬や手術による治療方法、手術費用についてご紹介します。


目次

犬の白内障の原因と症状

白内障の治療方法

白内障の予防

犬の白内障の原因と症状

愛犬の目が白く濁って見えたり、目の奥がキラキラと光って見えることはありませんか?白内障が進行すると目の見え方が変わるので、犬の行動に変化がみられることもあります。他の病気から白内障になることもあり、見分け方が難しいので、心配な場合は、獣医師に相談してみましょう。

白内障とは?

白内障とは、本来透明であるはずの水晶体の一部または全体が白く濁り、視覚が失われていく目の病気です。初期のごく軽度の白内障では、レンズの部分がうっすらと濁ったように見えますが、症状が進行するとだんだん目の色が真っ白になってきます。

白内障の原因

犬の白内障は、本来透明であるはずの水晶体の一部または全部の透明性が失われる状態ですが、その作用機序は、はっきりとはわかっていません。原因は先天性(遺伝性)か、後天性(外傷性、代謝性、加齢性、続発性)があり、遺伝的素因と加齢によって発症することが多いといわれています。



●先天的な場合(遺伝性)

>先天性の白内障の場合は、水晶体内の代謝機能が先天的にうまく働かずに水晶体が濁ってしまい、生後数か月から数年とかなり早い時期に発症します。かかりやすい犬種も多く、遺伝性が考えられる白内障では2歳までの若年でも目の濁りが始まることもあります。



●加齢性の場合

>犬の加齢に伴って徐々に目が白くなっていく加齢性の白内障は7〜8歳頃から症状がみられるようになります。遺伝的にかかりやすいと言われている犬種に多くみられる傾向がありますが、素因に老化が加わって発症するケースが多いです。



●外傷性の場合

>事故などの外傷によって起こる白内障は、水晶体やその周囲が損傷することで起こります。



●代謝性の場合

>代謝性の白内障は、糖尿病などの代謝性の病気が原因となって、水晶体の内部の正常な代謝が妨げられることで発症し、早く進行するケースが多いです。最近では、白内障の原因の一つに酸化ストレスが挙げられており、抗酸化作用を持つサプリメントなどを摂取することで、体全体の抗酸化力を高めて白内障の進行を抑えたり、予防ができると考えられています。



●続発性の場合

>緑内障、ブドウ膜炎、水晶体の脱出など、水晶体の周囲の組織の炎症や異常によって白内障が起こることを、続発性の白内障といいます。水晶体付近の組織の炎症や不調から、水晶体内の代謝が影響を受けて水晶体内の正常な代謝が阻害され、目が白く濁ってしまう状態で、目の充血などもみられます。続発性の白内障は、原因となる疾患を治療する必要があります。

白内障の初期症状

白内障の初期症状としては、物にぶつかる、階段を上り下りするのを嫌がる、薄暗い場所の散歩を嫌がる、急にびっくりする、投げたボールを見失うなどがあります。もし、愛犬の視力の低下や、目が白く濁っていると思われる症状がみられたら、できるだけ早く眼科専門の獣医師による検査を受けましょう。

白内障は、レンズの役割を持っている目の水晶体が徐々に白く濁ることで、霧がかかったような状態、もしくは、すりガラスを通した状態で景色を見るようになり、視力が低下していき、場合によっては失明する恐れもある病気です。白内障の症状は核硬化症と似ていますが、核硬化症は水晶体の加齢性変化なので、視力がなくなることはありません。老齢犬では白内障と、核硬化症が混合していることもあるため、できるだけ早い段階で治療や手術を行うことで、症状の進行を抑えたり、良い結果を得られるようになります。

もし愛犬が目をしょぼしょぼとさせていたり、写真を撮影するときに片目だけキラキラと光っている場合は、白内障の兆候かもしれません。初期の段階では目の濁りもわかりづらいため、愛犬とコミュニケーションをとり、ふらついたり物が見えづらくなっていないか、日頃から目の見え方に変化がないかに気をつけて観察するようにしましょう。

飼い主体験談 愛犬の白内障に気づいたきっかけ


  • 13歳のころ。手を出しても匂いを嗅いでぶつかってしまい、ん?と思っていたら、どんどん目が白くなってきました。(チワワ)


  • 10歳くらい。段差があるところを恐がるようになり、階段の踏み外すようになりました(トイ・プードル)


  • 10才で発症。糖尿病になり、半年程経った頃でした。1週間程で、あっ!と言う間に片眼は真っ白に。もう片眼はわずかに視力が残りましたが、本当に「あれ⁈何か眼が白っぽい、変だな。。」と思ってから数日の急激な進行で手の施しようがありませんでした。(トイ・プードル)


  • 生後7ヶ月で目が濁りだし、最初の動物病院では指摘されませんでしたが、セカンドオピニオンで受信した病院で若年性白内障と診断されました。 5歳の時に緑内障も発症し、 その後失明しました。(アメリカン・コッカー・スパニエル)


  • 若年性白内のため2歳で手術をしました。夕方薄暗くなってからのお散歩の時に、電柱などにぶつかりそうになるので、病院で診てもらったら少し白く濁ってると指摘されました。その後、眼科専門医に相談に行きました。(ボストン・テリア)



※2018年9月「いぬのきもちアプリ」アンケートより(回答者数172人)

白内障の治療方法

白内障の治療方針は、大きく分けて内科的治療と外科的治療に分けられます。外科的治療の手術を行っても必ずしも完治できるとは限らず、内科的治療方法では、進行を遅らせる効果があっても、進行した白内障を完治させることはできません。

内科的治療(点眼・内服薬)

内科的治療は、点眼薬や内服薬、外科的治療は濁った水晶体を除去する手術を行います。点眼薬として一般的に処方されるのはピレノキシン製剤(ライトクリーン・カリーユニ・カタリン)ですが、「白内障を治す」というよりは、「進行を抑える」という程度の効果であり、効果はないという考えの獣医師もいます。

また、最近ではNアセテルカルノシン(シーナック・キャンシー・ドッグクララスティル)が水晶体内の酸化を抑制するとして使用されるようになっています。いずれにしろ、現在のところ点眼や内服だけで白内障を治療することは不可能です。

※Nアセテルカルノシンを含む目薬はピレノキシン系の目薬との併用は禁忌となっています。

外科的治療(手術)

外科的治療は、外科的に濁った水晶体を超音波の振動で細かく砕いて取り除き、水晶体の代わりに人工レンズを挿入する手術を行います。この手術は大学の附属病院や眼科の専門病院で行います。手術自体の難易度より、白内障の進行度、緑内障などほかの眼疾患がないか、術後の管理(頻回の点眼、投薬、エリザべスカラーの装着、合併症の治療)が大変なため、犬の性格や飼い主の管理能力等を総合的に判断して手術を行うか決定します。

通院頻度

白内障になったら、手術をする外科的治療か、手術をしない内科的治療のどちらを選択するかによって、通院の頻度は異なります。
手術を行った場合は、3〜4日程度の入院後、投薬と点眼治療を行い、術後の状態や合併症の有無によって1〜2週間間隔で定期的な検査や診察を、1〜2ヶ月程度行うといった経過観察が必要です。

初期段階の白内障は点眼薬を使用し、定期的な検査と診察を行い、症状の進行を緩やかに抑える治療を行います。手術をしない場合は、十分な効果が期待できなくても点眼や投薬治療で少しでも失明を遅らせるための対処を行います。

治療費

白内障の手術は、片目で20〜40万円かかりますが、そのほ他に術前の眼科の精密検査、術後の通院、投薬、合併症がある場合はその治療などの費用が別途かかります。両眼の手術では50万以上かかります。

白内障の予防

白内障になりやすい犬種

白内障にかかりやすい犬種として、以下の犬種があげられます。


  • トイ・プードル


  • アメリカン・コッカー・スパニエル

  • シー・ズー

  • グレート・デーン

  • ミニチュア・ダックスフンド

  • オーストラリアン・シェパードなど



白内障は高齢犬に発症するケースが多いですが、生後数ヶ月で発症した事例もあるので、白内障にかかりやすいとされている犬種と暮らしている場合は、愛犬の様子をよくチェックしておきましょう。

眼の水晶体が白く濁って網膜に光が届かなくなることにより、視力が低下する「白内障」は、水晶体の代謝機能が働かない状態であることは分かっていますが、その作用機序はいまだ解明されておらず、現在のところ白内障の予防方法は確立されていません。

予防対策

白内障の予防方法は確立されていませんが、加齢によって進行する糖尿病では、高血糖が水晶体を白濁させ、血管や神経が劣化することで進行するという結果などから、抗酸化作用、免疫力を高める作用をもつ物質や食べ物、サプリメントを摂取することで白内障を予防できるのではないかとも考えられています。

白内障の予防が期待できる物質の代表として、ビタミンE、ルテイン、プロポリス、アガリクス、β-カロテン、ビタミンCなどが挙げられ、これらの製剤が「白内障予防サプリメント」として発売されています。

白内障は驚くべき速さで進行することもあり、短期間で失明に至るケースや、水晶体起因性ブドウ膜炎や網膜剥離を併発するケースもあります。白内障の一番の対策は、早期発見しかありません。こまめに愛犬の様子や目の濁りをチェックし、必要があれば動物病院で検査するようにしましょう。

できるだけ愛犬が長く健康で暮らしていくために、飼い主として、確かな情報を知っておくことはもちろん、専門家のサポートを受けられると心強いもの。「いぬのきもち」なら、毎月の雑誌での情報のほか、獣医師の電話相談室、暮らしが楽しくなるグッズがセットになって、あなたの愛犬との暮らしをサポートします。

https://pet.benesse.ne.jp/dog/lps/

監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/maki

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