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犬の鳴き声の意味~鳴き声の種類、病気のサイン

愛犬の鳴き声にはどんな意味があるのでしょう? 気になる飼い主さんは多いはず。言葉が話せない犬だからこそ、鳴き声で飼い主さんに思いを伝えているのでしょう。ここでは、愛犬の鳴き声に秘められた思いを解説します。

キューンキューンと、ふだんより高く澄んだ鳴き声は?

たとえば、「キューン、キューン」「クゥーン、クゥーン」「キュン、キュン」と、子犬のような高めの鳴き声で愛犬が鳴くときは、飼い主さんに近づきたい気持ちのとき。飼い主さんが大好きな犬が出しやすい鳴き声といえます。しかし、「近づきたい」という気持ちには、「不安」や「要求」も含まれています。「この声を出すとそばに来てくれる」「こう鳴けば、(遊びやおやつが欲しいなどの)おねだりに応えてくれる」とわかっていて鳴くケースがそれ。

そんなおねだり系の鳴き声には、まず、「オスワリ」や「マッテ」の声かけをして、それができたごほうびとして応えてあげるのが理想。それをしないと、家庭内での主従関係が逆転してしまい、「鳴いたのに応えてくれない」と感じた愛犬が吠え続ける、物を破壊するなどの行動を起こすことがあるほか、年齢や性格、飼育環境などにもよりますが、飼い主さんがいないだけで不安になってしまう犬も。犬は自分に得のない行動は自然と行わなくなるもの。かわいい気持ちはよくわかりますが、鳴いたらすぐ応えてしまうのではなく、イイコトをしたら反応してくれると覚えさせる、イイコトがあったと、愛犬の不安を取り除いてあげるような対応をするとよいでしょう。
※写真:まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリの投稿写真より

ワンワン! ワンワン!と連続して強めに鳴くときの意味は?

愛犬が「ワンワン! ワンワン!」「ギャンギャン! ギャンギャン!」などと連続して強く鳴くときは、3つの気持ちが考えられます。
1. 不審なものや知らない相手への警戒心

たとえば、玄関チャイム(苦手な音)が鳴ったときや、苦手な人が家に来たとき、散歩中に苦手な相手や知らない人に会ったときなどは、警戒心から威嚇のような意味で力強く吠えます。こうしたケースでは、苦手な音が鳴った直後や苦手な対象が愛犬の視界に入ったときに、おやつを与えるなどして悪いことは起こらないと覚えさせるのが得策。苦手の度合いによっては愛犬が鳴かなくなるまでに時間がかかることもありますが、できるときは相手にも説明をしたうえで、根気よくつきあっていきましょう。

2. 楽しいことが起こりそうな期待感(興奮)
たとえば、朝同じ時間に鳴る目覚まし時計の音で、飼い主さんが起きてくるとわかったときや、飼い主さんがリードと首輪を持った瞬間、散歩に行けるという期待感から興奮するなどのケース。遊びが楽しくて、興奮しすぎるあまり吠える場合もあります。やめさせたいときは、できる限り吠えるのをやめるまで反応しないのが理想的です。もし、都会暮らしや外飼いで、ご近所への迷惑が気になるときは、可能な限り事情を話して協力してもらえるといいでしょう。

3. 飼い主さんの注意をひきたいとき。
これは、おねだりなどと違い、もっと強気で愛犬が上から「要求に応えろ!」と言っているようなイメージです。愛犬を鳴かせないためには、吠えてもいいことがないと思わせること。吠えている間はできるだけ反応しないで、吠えなくなってから「イイコ」と声をかけたりすることで、「吠えても要求は通らない」と犬自身が学習し、自然とやめるはずです。
※写真:まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリの投稿写真より

ワォ~~ン!クゥオ~~ン!などと遠吠えするように鳴くときの意味は?

愛犬が「ワォ~~ン!」「クゥオ~~ン!」などと上を向いて鳴くのは、居場所を伝えたり、相手を探したりする意味があります。遠くにいる仲間に遠吠えで応え、お互いの位置を確認していた野生のころからの名残が、この鳴き声。人といっしょに暮らすようになってからは、サイレンの音などに反応して遠吠えする犬もおり、これも野生の名残といわれています。サイレン音などのほか、1頭だけでの留守番中、そばにいない飼い主さんの所在を確認するために遠吠えをする犬もいるようです。これらは犬の本能なので、無理にやめさせる必要のないものですが、寂しさから飼い主さんを呼んで遠吠えのように鳴く場合は少し心配。かかりつけ医の獣医師などにも相談しながら、原因が何かを探ることで、鳴きやむきっかけがみつけられるでしょう。
※写真:まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリの投稿写真より

ウー、ウー、ガルルルル~と低く濁った鳴き声の意味は?

愛犬が、「ヴヴー、ヴヴー」「ウー、ウー」「ガルルルル~」「ガウウウウ~」など、低くて濁ったような、いわゆるうなり声は、おもに攻撃的なときや威嚇の意味があります。
また、飼い主さんとの遊びや犬友達と遊んでいるのが楽しく、興奮しすぎたときにも同じような鳴き声を出します。攻撃や威嚇の場合は、背中の毛が逆立っていたり、気になる音を聞き漏らさないよう、耳の角度が普段と違ったりしていることも判断材料になります。こうしたときは、手を出すと噛みつかれてしまうこともあるので、不用意に触ろうとしないほうがいいでしょう。遊びで興奮したときは、うなっているけれど、ピョンピョン飛び跳ねたり、フセの体勢よりお尻を突き出したりするような姿勢(プレイバウ)を見せることがあります。愛犬が楽しいのはよいことですが、興奮しすぎるとよその犬にケガをさせてしまうような事故も起こりかねないため、いったん遊びをやめてクールダウンを。引っ張りっこ遊びをしていたときは、「ちょうだい」と言えばくわえていたものが離せるようなしつけをするのもよいでしょう。
※写真:まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリの投稿写真より

こんなとき、こんな鳴き声は病気のサインかも

愛犬の鳴き声のなかには、体の異変を知らせるものもあります。犬は本来、痛みを悟られまいとする動物。そんな犬が「キャンッ!」と高く短い悲鳴のような鳴き声をあげたときは、どこかが痛いサインと考えられます。たとえば、段差のあるところから飛び降りて着地した瞬間に関節を痛めたときや、内臓や外傷で痛いところを飼い主さんに触られたときなどに出す鳴き声です。愛犬をクレートなどに入れ、移動中もあまり動かさないように注意しながら、早めに動物病院を受診しましょう。
また、寝ているときにいびきのような「ガーガー」といった鳴き声が聞こえたら、鼻から肺への空気の通り道(気管)が圧迫されているせいで、呼吸が苦しいのかもしれません。短頭種にはこの傾向が強く、肥満気味の犬も注意が必要です。これまで音がしなかったのに、急に音がするようになったときも、念のためかかりつけの獣医師に相談すると安心です。

・出典:『いぬのきもち』2017年2月号「鳴き声ミュージックわん!ステージ」より
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