犬と暮らす
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飼い主のあとをついて回る「ストーカー犬」 注意が必要なケースも
今回、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に聞きました。
飼い主さんのあとをついて回る犬の心理は?
「いくつか考えられます。たとえば…
- 群れで行動する犬の本能
- 飼い主さんが何をしているか気になる
- 飼い主さんと一緒にいたいから
- 散歩や食事への期待
- 一緒にいないと不安だから
飼い主さんのあとをついて回るのは、分離不安の可能性も
「そうですね。飼い主さんが外出したり、室内で姿が見えなくなると一時的に寂しさを感じたり、不安な気持ちが強くなって犬が自分自身をコントロールできなくなることがあります。これを、分離不安といいます。
下記のような犬の行動が見られたら、分離不安が疑われるかもしれません。
- 飼い主さんがトイレやお風呂、違う部屋に行ったときにずっと鳴く
- 不安な気持ちから、おりこうに留守番ができない(イタズラをしたり、吠え続ける等)
体調に異変をきたしている場合、動物行動学と獣医療の両面から診察して治療を行う薬物療法や行動療法を取り入れて、不安の軽減や問題行動の軽減・改善を目指します」
分離不安の犬に対して、飼い主さんができることは?
「まずは、日頃からケージやクレートに入ることに慣らす練習が必要でしょう。
そして、最初は数分からでもいいので、1頭でいてもおりこうにできる訓練をしてみてください。飼い主さんが別の部屋に行き、鳴き止んだタイミングで褒めてご褒美をあげる練習を繰り返すことで、飼い主さんがいなくても1頭で過ごす時間に慣れさせましょう」
「愛犬がついて回ってくることに、過度に反応しないことが大切でしょう。また、飼い主さんのタイミング、飼い主さん主導でスキンシップをとることを意識してみるといいと思います」
もし愛犬に分離不安が疑われる場合は、かかりつけの獣医師に相談してみるとよいかもしれません。
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿いただいたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/柴田おまめ
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