お散歩中にコンクリートを舐める
これまではそんなことしなかったのに、お散歩中に突然コンクリートを舐めるようになったワンちゃんがいます。いったい何の意味があるのか、飼い主さんとしては少し気になるところですよね。この行動の原因は、主に2つのケースが考えられます。
1. 病気が原因のケース
肝障害などの際に、食べられないものを口にしたがる症状が見受けられることがあります。また、脳に何らかの病気があり、それまではしなかった異常行動を引き起こしているという可能性もあります。なお、病気が原因でコンクリートを舐める場合は、飼い主さんがワンちゃんを呼んでも、かまわず舐め続けることが多い傾向にあります。もし愛犬にそういった行動が見受けられるならば、動物病院を受診することをおすすめします。
2. 飼い主さんの気を引きたいケース
ある日コンクリートを舐めたら飼い主さんが気にしてくれたのを覚えていて、気を引くために行なっているケースです。これは、自分に目を向けてほしいという、やきもちの感情から来ている可能性もあります。もし気を引くことが原因であれば、飼い主さんがワンちゃんの名前を呼んだり、何かしらの反応してあげるすることで止めるようになるでしょう。
お腹が鳴り、お尻を高く上げるポーズをする
お腹が鳴ったあとにお尻を高く上げるポーズをするのは、どんな時でしょうか?どこか痛いのか、そうではないのかを見分けるポイントは、ワンちゃんの「表情」にあります。お尻を高く上げるポーズは、一見すると、遊びに誘うポーズ「プレイバウ」に似ています。しかし、痛みなどの問題が原因だと、ワンちゃんは困ったような表情をしており、さらにしっぽも下がっているはず。
お尻を高くするのは、お腹にかかる圧を逃がし、痛みをなるべく軽くしようとする仕草。ワンちゃんがお腹が痛いときに見られる、典型的なポーズと覚えておきましょう。そして、お腹が鳴るのは、腸の動きがいつもより活発なときです。安静にしていても音がおさまらないときは、動物病院を受診して、獣医さんの指示を受けましょう。
お尻をこすりつけるような動作
ワンちゃんがお尻を床にこすりつけるような動作からは、肛門周りの病気が疑われます。具体的には、肛門嚢(のう)の病気や、肛門のまわりが腫れることで排便の時に障害を起こす、「会陰ヘルニア」などが挙げられます。
主にオスに多い病気ですが、コーギーなどの尻尾を振らない犬種だと、肛門周囲の筋肉が弱い傾向にあり、メスの発症例も他の犬種より多いです。お尻をこすりつけるような動作を見せたら、病気の可能性を疑いましょう。かかりつけの獣医さんに相談してみてくださいね。
ワンちゃんがする行動には、やきもちなどの「感情」からくるものと、「病気」が起因しているものがありました。普段からワンちゃんの様子をよく観察して、いつもと違う行動をすることがあれば注意してみてくださいね。もし判断がつかない場合は、一刻も早く動物病院を受診するのをおすすめします。
出典/「いぬのきもち」17年1月号『拡大版 いぬのきもち獣医師相談室』(監修:いぬのきもち獣医師相談室)
文/kate
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。