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犬の去勢手術についてのQ&A~メリット・デメリット、タイミング、飼い主さんの心配ごとまで~

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犬をわが家に迎えて間もなく直面する問題が、去勢・避妊手術ですよね。「手術」と聞くと、愛犬がかわいそうと考える飼い主さんもいることでしょう。そんな心配を払しょくするためにも知識をもつことは大切です。ここではオスの去勢手術について、飼い主として知っておきたい基本的な事柄を紹介します。

犬の去勢手術ってどんなもの?

犬の去勢手術とは、精巣を取り除くことで生殖能力をなくす手術です。通常は1時間かからないほどの手術ですが、全身麻酔が必要になります。

オスの去勢手術のメリット、デメリット

犬の去勢手術は、基本的に飼い主さんの自由です。しかし受けなければ、オスは発情期のメスを執拗に追いかけてしまうかもしれません。去勢手術は自然に反するという意見もありますが、犬が人という種類の異なる動物に飼われている時点で、すでに不自然ともいえます。社会のなかでお互いが安心・安全に暮らすにはどうすればいいか、また、将来どんなリスクを避けたいかを考えたうえで、決めるといいでしょう。

メリット
・精巣腫瘍や肛門周囲腺腫、前立腺肥大などの病気の予防になる
・しつけのトレーニングがしやすくなる
・早めに手術を行えば、マーキング予防になる
・メスの発情に影響を受けての興奮やストレスを予防できる

デメリット
・繁殖が不可能になる
・術後に太りやすくなる

犬の去勢手術に適した時期は? 何才くらいまでに受けたほうがいい?

犬の去勢手術は、何才までという決まりはないですが、早いほうが病気を予防しやすくなるとはいえます。小・中型犬なら、病気予防の観点から6カ月齢ころ、マーキングを始める前に受けることをおすすめします。大型犬は、早くに手術すると、骨の成長のバランスが崩れる恐れがあるので、最低でも生後10カ月まで待ってから受けたほうがいいでしょう。

去勢手術前に飼い主は何をすればいい?

去勢手術を受けることが決まってから、手術当日まで、飼い主さんが気をつけたいポイントは一般に次のようになります。

1 愛犬を預けるにあたり、動物病院への連絡事項をまとめておく
たとえば「トイレシーツを食べるクセがある」「ワンツーと声がけすると排泄する」など、愛犬のクセや特徴を事前にまとめておいて。看護師さんがお世話するときに役立ちます。

2 当日何かあってもすぐ対応できるよう、予定をあけておく
手術前後や最中に緊急で連絡をとらなければいけなくなったり、1泊入院が急遽日帰りになったりすることも。すぐに電話に出られて、かつ対応できるようにしておいて。

3 エリザベスカラーが家具などに当たらないよう、室内を整理しておく
去勢手術後は、エリザベスカラーの着用を指示されることがあります。室内で家具などが密集していると、エリザベスカラーが引っかかって愛犬が生活しにくくなることがあるので、確認しておいて。

4 手術前日は無理をさせたり、大量にゴハンを与えたりしない
しばらく散歩に行けないからと手術前日に長時間走らせたり、術前は絶食だからと夕食を大量に与えたりすると、当日になって愛犬の具合が悪くなる恐れもあるので、無理はしないで。

5 手術当日は、ゴハンもおやつも与えない
基本的に手術当日は朝から絶食です。与えてしまうと胃の中に食べ物が残り、麻酔をかける際や麻酔から目を覚ました際に嘔吐して、命にかかわる事故につながる恐れもあります。

愛犬の去勢手術について、飼い主さんの心配ごとに答えます

Q 全身麻酔は心配ないのでしょうか?
A 割合は少ないですが、なかには不調を起こす犬も
0.1~0.2%ほどの割合で麻酔をかけた際に血圧低下などの症状が出る犬がいます。その可能性を見極めるために、通常は術前に血液検査やエックス線検査などを行います。なお、短頭種は、術後、麻酔をかけるための気管チューブをはずしたあとに呼吸困難に陥るケースもあり、注意が必要です。

Q 麻酔が切れると犬が痛がったりしませんか?
A 鎮痛薬を使うので、心配ありません
犬が痛がると、そのストレスで傷口の治りに影響するので、最近は痛みをコントロールする動物病院がほとんどです。通常は麻酔をかける前から鎮痛薬を使って犬が痛がらないようにします。ちなみに、腹腔鏡で手術をした場合は、開腹手術より体にかかる負担が少なく、痛む時間も短くてすみます。

Q 停留睾丸でも去勢手術したほうがいいの?
A 精巣が腫瘍化する可能性が高いので、去勢手術したほうがいいでしょう
停留睾丸とは、本来生後1~2カ月くらいまでに体内から陰嚢内に降りてこなければいけない精巣(睾丸)が、体内や鼠径部にとどまったままになる状態。この精巣を取らずにいると、将来、腫瘍化するリスクが高いです。精巣がどこでとどまっていても手術はできるので、去勢したほうがいいでしょう。

Q 去勢手術すれば、マーキングやマウンティングはしなくなる?
A 去勢手術の時期によっては、マーキングがおさまらないことも
すでにマーキングをしている犬が去勢手術をしても、行動を学習してしまっているために手術後に変化がないケースもあります。マウンティングは、性的な意味合いだけでなく遊びの一環として行う犬もいるので、去勢手術だけでおさまるとは言い切れません。

オス犬の去勢手術について、不安な飼い主さんも多いことでしょう。前もって全体像をつかんでおけば、愛犬にとっても飼い主さんにとってもきっとプラスになるはずです。かかりつけの獣医師とじっくり相談する際の参考にしてください。

出典元:『いぬのきもち』2017年4月号「避妊・去勢手術みんなの体験談」(監修:南直秀先生)

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