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【獣医師が解説】 ポメラニアンの豊富な毛色を大紹介~認定カラー・認定外カラーの違いも

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多くの人を魅了する犬種「ポメラニアン」。その人気は不動の地位を築いており、日本での飼育頭数は常にトップレベルです。明るくて無邪気な性格や、ぬいぐるみのように愛らしい顔立ちはもちろんのこと、ふわふわな毛並みとその豊富なカラーバリエーションが大きな魅力。お好みの被毛を生かした様々なカットスタイルが楽しめます。今回はご家族に迎え入れる際の参考になるよう、その豊富な毛色の種類についてご紹介します。

1)はじめに

当たり前のことですが、犬は動物であり一つの尊い命です。その命をいざ家族に迎え入れたならば、幸せな一生を共に過ごす義務がその家族に課されます。共に幸せに過ごしていくためには惜しみなく愛情を注ぐ事はもちろん、その犬種の特性を理解し、計画性のある飼育をする必要があります。今回お話する毛色はその子を彩る大切な特徴ではありますが、その命の価値を上げるものでも下げるものでもありませんし、いざ家族となる子を選ぶ際に最も重要視されるべき要素ではありません。犬種の特性やその子の性格と受け入れる家族との相性をはじめ、どんな病気にかかりやすいのか、先天的な問題があるのかなど、まずはこうした内容を吟味することが大切で、毛色による選別はその上で行うべきだと思います。ただ、毛色によっては先天的な問題と関係しているものもありますので、今回は毛色を選ぶ際に最低限気をつけなければいけない点について最初にお話し、次にその豊富な毛色の魅力についてお話しようと思います。

2)毛色を選ぶ際の注意点

日本にはJKC(ジャパン ケネル クラブ)という、犬質の向上を目的に活動している団体があります。JKCの活動の一つは、デタラメな交配による毛色の乱れや、それによって先天的異常を持つ個体が生まれるリスクを減らすことです。JKCが示すポメラニアンの公認カラーは全部で13色。その他の毛色は非公認カラーとされ、その個体を用いた繁殖には細心の注意を払う必要があります。毛色を選ぶ際は公認カラーであるかという事を、一つの判断材料にしてみるのもいいかもしれません。しかし、くどいようですが、非公認カラーだからといって命の価値が下がるなんてことはあり得ませんし、公認のレアカラーだから幸せが確約されるというわけでもありません。幸せな関係を築けるか否かの判断材料には、毛色よりももっと大切な事があるということを忘れないでください。

3)非公認カラー

公認カラーのお話をする前に、まずは非公認カラーをご紹介します。

マールカラー

大理石のようなまだら模様をしており、その珍しさや美しさからレアカラーとして扱われ、高値で市場に出回ることもあります。しかし、このマールカラーを発現させる遺伝子は毛色に変化をもたらすだけでなく、その他の正常な体の部分にも異常な変化もたらす恐れがあるとされ、非公認カラーに定められています。また、マール同士を掛け合わせると高い確率で聴覚や視覚に異常を持った個体が生まれてくることから、奇形などの先天異常を防ぐため繁殖に用いないことが前提とされています。しかし、物珍しさゆえ高値でも購入したいと考える人がいるため、悪徳なもしくは無知なブリーダーがマール同士での繁殖を行うことがあります。最近では正しい知識が周知され、そのような子は減ったように思いますが、注意は必要です。

4)公認カラー

JKCが定める公認カラーは全部で13色あります。オレンジやホワイトなどの単色と、セーブルやブラック・タンなど二色以上からなる混色に分けられます。コンテストでは単色が有利とされていますが、どのカラーもそれぞれ異なる魅力があり、ポメラニアンの様々な表情を引き出してくれます。それでは、一色ずつ紹介して行きましょう。

1.オレンジ

ポメラニアンの毛質を最も美しく見せる色とも言われており、高い人気を誇ります。ポメラニアンを代表するカラーとして、日本でも多く見られるのがこのオレンジです。華やかで明るい印象を与えるこの色は、快活でおてんばなポメラニアンのキャラクターを物語っているようです。病院でも実際によく見かけますし、立派な毛をより魅力的に引き立ててくれるカラーだと思います。ポメラニアンといえば、このカラーを思い浮かべる人も多いはずです。

2.レッド

オレンジよりも赤みが強く、よりエレガントな印象を与えてくれるカラーです。毛艶もよく美しいため、根強い人気があるカラーです。

3.ホワイト

昔から日本で愛されている定番のカラーで、CMなどで見かけることも多いです。ポメラニアンはスピッツの仲間ですから、その祖先のサモエドが白いことを考えると、ホワイトカラーがポメラニアンに似合うというのにも納得がいきます。

4.クリーム

ベージュのようなこのカラーは、活発でやんちゃなポメラニアンに柔らかく上品な印象を持たせてくれます。古くから愛されているカラーですが現在でも人気があり、日本で広く親しまれているカラーです。

5.ブラウン

名前のままの茶色い毛ではありますが、比較的色味が濃くダークな印象の毛色です。レアカラーであるチョコレートとの混同に注意が必要です。

6.チョコレート

こちらも茶色ではありますが、ブラウンと比べると薄めの印象です。チョコレートは繁殖が非常に難しく、間違いなくレアカラーといえるでしょう。そのため希少価値が非常に高く、価格も高くなります。他のカラーと間違えるなどのトラブルを避けるため、信頼できる購入先を検討してください。

7.ブラック

引き締まった印象を与えるカラーです。最大の魅力は、黒ゆえの艶と光沢でしょう。ブラッシングをしっかりしてあげることで、その魅力をより引き立てることができます。もともと海外での人気が高く繁殖も難しいことから、日本での希少価値は高めであまり見かけることのないカラーと言えるでしょう。

8.ブルー

ブルーといっても実際に青いわけではなく、一見するとブラックに見えます。ブラックと比べるとグレーがかっており、年齢とともに色が薄くなってくるものが多いです。ブルーもレアカラーとされています。

9.ビーバー

動物のビーバーに似た色味ということで、この名前がつけられています。濃いクリームのような色味で、こちらも交配が難しくレアカラーになります。

10.オレンジ・セーブル

オレンジと黒の二色からなるカラーです。オレンジをベースに毛先が黒くなっており、『タヌキのような』と表現されることもあります。セーブルとは、もともとイタチ科の哺乳類をさす言葉で、その野性味ある見た目からこう呼ばれています。

11.ウルフ・セーブル

こちらもオレンジ・セーブルと同様、二色からなるカラーです。クリームをベースに毛先が黒くなっており、名前の通り狼のようなカラーリングになります。

12.パーティ・カラー

ホワイトをベースに、ブラック・オレンジ・ブラウンなどのカラーが、一色ないしは二色入ったカラーです。その子その子で模様も異なり、色の組み合わせも多様なので、個性的なカラーが楽しめます。

13.ブラック・タン

黒をベースに褐色(タン)が入っているカラーです。目の上や顔まわり、胸などに模様があるものが多く、これもかなりのバリエーションがあるため、個性が光るカラーだと思います。比較的珍しいカラーでもありますが、何よりその模様の入り方は無限大で、その子だけの個性になるでしょう。

5)まとめ

公認カラーだけでもこれだけ多くの種類があるポメラニアン。単色の中でも微妙な違いがあり、全く同じ毛色はありません。二色以上の毛色になると、同じ模様の個体を見つける方が難しく、その個性は十人十色。自分のお気に入りのカラーや模様の子を探してみるのも、飼う以前からポメラニアンが与えてくれる楽しみの一つと言ってよいかもしれません。また、大人になるにつれ微妙な毛色の変化を楽しむことができますし、カットスタイルも様々なものが考案されており、飼い始めてからもたくさんの楽しみを与えてくれるでしょう。しかし、繰り返しお伝えしてきた通り、毛色はその子を象徴する価値ではありません。当たり前の事ですが、老いることで毛色には変化が見られ、艶もなくなってきます。どうか外見に囚われることなく、変わらぬ愛を誓える子を見つけ出してください。

監修/平野太陽(獣医師・ 右京動物病院SAGANO 院長)

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