「ほめる=甘やかし」ではないんです!
時々、「犬をほめすぎるのは甘やかしではないか?」と考える人がいます。しかし、犬を育てる上での「甘やかし」というのは、人が犬の要求をすべて受け入れてしまい、不適切にほめることを言います。
一方で犬が人にとって好ましい行動をとった時のリアクションや、コミュニケーションの一つとして正しくほめることは、決して甘やかしではありません。それでは、正しくほめるとはどういうことなのでしょうか?
「正しくほめる」ってどういうこと?
犬が人にとって好ましい行動をとった時などに「犬がなぜほめられてのか理解できるように」ほめてあげましょう。犬をほめるときは、以下の「3W1H」を意識してみてください。なぜほめられたのか理解しやすくなりますよ。
いつ(When)…「よいことをした瞬間」
犬が人にとって好ましい行動をしたとき、たとえば「オスワリ」や「マッテ」などの指示に従ってくれたら、その瞬間にほめてあげましょう。犬がおとなしくしているときに「いい子ね!」などとほめてあげるのも、適切なコミュニケーションと言えます。
どこで(Where)…「その場で」
時間が経ってから「あの時はいい子だったね」とほめられても、犬は理解できません。犬がよいことをしたら、その場でほめるのが重要です!
何を(What)…「犬の行動を」
犬はどの行動がほめられているのかを理解できれば、「もっとほめてほしい!」とその行動を繰り返すようになり、しつけにもつながります。犬が適切な行動をしたら、見逃さずにどんどんほめてあげましょう!
どのようにして(How)…「犬が喜ぶ形で」
犬が喜ぶのであれば、飼い主さんが微笑みかけたり、なでたりするだけでもOKです!その犬ならではの喜ぶ方法を見つけて、自分のほめたい気持ちを伝えましょう。犬も飼い主さんも楽しい気分になることが何より大切なんですよ。
犬をほめるときのコツとは?
おやつをあげる
おやつなど犬の好きなものを与えながらほめてあげると、犬は理解しやすくなります。もし家族間でほめ方が違うと、ほめられているかどうか理解できなくなる場合があるので、ほめ方はおやつに統一しておくのも良いでしょう。
穏やかな口調で
すぐにおやつをあげられないときでも、「いい子ね」「よくできたね♪」などと、穏やかな口調でほめてあげましょう。表情が怖かったりきつい口調だったりすると、犬はほめられていることを理解できない場合があります。
声のトーンを高くする
声のトーンをいつもより少し上げて言葉をかけると、ほめられているのだと理解しやすくなりますよ。少し意識してやってみてください◎
こんなほめ方はちょっとNG…
犬をほめる際になですぎたりと、過度なスキンシップには要注意!なでられるのが好きな犬にとっては嬉しいことですが、苦手な犬もいるのでやりすぎは禁物ですよ。
飼い主さんと犬の大切なコミュニケーション
犬にとって飼い主さんにほめられることは「最高のごほうび」であり、正しくほめてあげることは、飼い主さんと犬の大切なコミュニケーションでもあります。正しいほめ方はしつけにも役立つので、ぜひ実践してみてくださいね!
出典/「いぬのきもち」18年3月号『愛犬を幸せにする三人の神様とダメにする一人の悪魔』(監修:東京大学付属動物医療センター行動診療科 獣医師 菊池亜都子先生/ラ・アンベリールオーナー兼JKC公認A級トリマー・愛犬飼育管理士・愛玩動物飼養管理士 櫻井陽道先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。