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犬の「免疫力が下がる」とはどういうこと? 原因、対処法を獣医師が解説

「免疫力」といったときに、具体的にどのようなことをいうのでしょうか。また、犬の「免疫力が下がる」というとき、体にどのような影響が起こる可能性があるのでしょうか。

今回、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。

犬の免疫力とは?

おもちゃで遊ぶ犬
getty
まず「免疫力」とは、体内に侵入してくる微生物などの異物から、体を守る仕組みのことをいいます。愛犬の体を病気から守り、健康を維持するために、生まれつき体に備わっている力です。

この働きを主に担っているのが、血液内にいる白血球。白血球は単球や顆粒球、リンパ球などのさまざまな免疫細胞からできていますが、これらの免疫細胞は体内をパトロールして見つけた敵を攻撃する「自然免疫」と、自然免疫では対処しきれなかった敵を協力して処理する「獲得免疫」の2つに分かれて、体を守っています。

犬の免疫力が下がる原因とは?

眠る犬
getty
免疫力が低下するというのは、不要な細胞を排除したり、病原体と戦ったり、炎症を起こす力が弱まるということです。その主な原因としては…
  • 栄養不良
  • 運動不足
  • ストレス
  • 睡眠不足
などが挙げられるでしょう。また、愛犬の体調や体質、加齢、気候や環境の変化、精神的なストレスなどが重なってしまったときに、体を守る免疫力が通常よりも弱まることがあるようです。

犬の免疫力が下がったらどうなる? 気づいてあげたいサイン

眠る犬
getty
犬の免疫力が下がっているときに見られるサインとしては、下記のようなものです。
  • 食欲不振
  • 下痢
  • 活力の低下
特に基礎疾患がある犬、体質的に胃腸などが弱い犬、高齢犬などは、季節の変わり目などに細菌感染による皮膚炎や胃腸炎、細菌性膀胱炎などで体調を崩しやすくなることがあるので、注意が必要です。

このほか、ケンネルコフ・パルボ・ジステンパー等の感染症にかかりやすくなったり、癌細胞が増えやすくなったりすることもあるなど、免疫力が低下すると体にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

愛犬の免疫力を高めるために意識したいことは?

笑顔の犬
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愛犬の免疫力を高めるために、飼い主さんは適切な睡眠環境、栄養など日々の健康管理、運動の管理を意識してみましょう。

また、愛犬とのふれあいは十分かどうか、ストレスケアはできているかどうかなど、日々の生活を見直してみてください。

さらに、免疫の強化には腸内環境(マイクロバイオーム)も大切とされているので、普段の食事に乳酸菌などを取り入れてみるのもよいかと思います。

特定の病気に対して免疫力を高める方法としては、適切なタイミングで定期的なワクチン接種を受けることが重要です。かかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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