1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 健康・病気
  4. 犬が吐いた!動物病院にすぐ行くべきかのチェックポイントは

犬と暮らす

UP DATE

犬が吐いた!動物病院にすぐ行くべきかのチェックポイントは

もしも愛犬に救急症状があらわれたら、どうすればよいのでしょうか。
今回は愛犬に命の危険が迫っている、もしくは様子見すると症状が確実に悪化し、その後の暮らしに支障が出るといった犬の症状について、東京都北区にある王子ペットクリニック院長の重本仁先生にお話を伺いました。この記事で紹介している症状が見られたら、今すぐ動物病院を受診しましょう。
イラスト/太田麻衣子
イラスト/太田麻衣子

意外と怖い「危険な嘔吐」

犬は比較的よく吐く動物ですが、吐いたあとの体調が緊急度の目安です。2~3回続けて吐いたり、多少血が混じったものを吐いたとしても、その後は元気でいつもどおりなら、引き続き様子は注意しつつ、通常の診療時間帯に受診しましょう。

繰り返し吐き続ける

吐くものがなくなるまで何度も吐いてぐったいりしてる場合は緊急症状です。胃や腎臓などの消化器が急激に悪化している可能性があります。胃や膵炎(すいえん)などの消化器系の悪化だけでなく、何かを誤飲して腸閉塞(ちょうへいそく)や中毒症状を起こしている可能性が考えられます。吐きすぎて脱水症状を起こす危険も高いです。

異物を吐く

誤飲の可能性が大。中毒を起こしている危険もあります。吐いたものの中に、とがったものや消化しきれないようなかたいもの、ひも状のもの、中毒を起こす可能性があるものなどが含まれていたら、至急動物病院へ連絡しましょう。胃腸を傷つける、腸が詰まる、中毒を起こすなどで死に至る危険があります。

ちなみに、すぐに吐かなくても、誤飲した場合は緊急症状につながりがちです。危険物や中毒症状を起こすものを誤飲した場合は、そのとき吐かなくとも、のちに激しい嘔吐などの症状が出てきて救急になる可能性が。チョコレートなど何かを誤飲したならすぐに受診をしましょう。

口を開け、何度も吐きたそうにえずく

治療が遅れると命の危険がある、胃拡張胃捻転の症状の可能性があります。胃拡張胃捻転症候群は、胃が拡張とねじれを起こす病気。これになると、吐こうとするもののヨダレばかり出てきて何も吐けない、いわゆる空嘔吐(からおうと)を起こすことがあります。大型犬で多いと言われていますが、小型犬でも油断は禁物。

愛犬に危険な嘔吐が見られたときの対処法

上記でご紹介しているような嘔吐が見られたら、以下の対応をとりましょう。
イラスト/太田麻衣子
イラスト/太田麻衣子

1.動物病院に電話して、落ち着いて状態を説明する

かかりつけ医に電話し、愛犬にどのような症状が出ているかを説明します。かかりつけ医が診療時間外なら、救急対応の動物病院へ連絡しましょう。応急処置の必要性や、受診時に持参するもの、愛犬を運ぶときの注意点などを確認しておいて。

2.指定された方法で愛犬を動物病院に連れて行く

「寝かせた状態で連れてきて」「体を冷やしながら来て」など、電話で指示された方法で愛犬を動物病院へ連れていきます。吐しゃ物など、持参することを指示されたものがあれば、無理のない範囲で準備して持っていきましょう。

いかがでしたか? 今回取り上げている症状は一例で、ご紹介している症状でも救急にあたらない場合があります。また反対に、救急ではないとした症状でも急を要するケースもあります。愛犬に気になる症状や異変が見られたら、すみやかに動物病院へ連絡して受診しましょう。

お話を伺った先生/王子ペットクリニック院長 重本 仁先生
参考/『いぬのきもち』2022年7月号「今すぐ受診すべき救急症状」
イラスト/太田麻衣子
文/いぬのきもち編集室
CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る