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犬はフェロモンを感じとる器官がある!?犬の嗅覚のフシギ

犬も人と同じく、いわゆる「五感」があります。人と同じといっても、異なる点がたくさん。犬ならではの五感について、人と動物の解剖学にくわしい佐々木文彦先生に伺いました。今回は、犬の「嗅覚」についてご紹介します。

犬の嗅覚は、人の約1億倍!

犬の嗅覚は人の約1億倍!
犬の嗅覚は人の約1億倍!
犬の嗅覚は、ニオイによって異なりますが人の5000〜1億倍もあるといわれています。鼻腔内のニオイを感じる嗅細胞を有する嗅上皮の合計表面積が、人は約5㎠なのに対して、犬は18〜150㎠もあるからだと考えられています。マズルが長い犬ほど嗅覚にすぐれますが、短い犬だとしても人とは雲泥の差があります。

犬にはフェロモンを感じる鋤鼻器がある!

鋤鼻器(じょびき)とは、フェロモンを感じとる器官で上あごにあります。人は胎生期の初期だけ発達して退化してなくなるのに対して、犬はよく発達しています。大脳の底部にあり嗅覚をつかさどる嗅脳と、嗅細胞の表面に感受体として生えている線毛は、犬のほうがよく発達していますが、人にもあります。
イラスト/片山智恵
イラスト/片山智恵

犬に鼻毛はない!

犬に鼻毛はない
犬に鼻毛はない
理由は定かではありませんが、犬には鼻毛がありません。犬がニオイをとらえる際に役立っているのは、鼻頭部分の鼻平面と、鼻の中央にある溝部分の上唇溝(じょうしんこう)。鼻平面が濡れていることでニオイ分子を吸着しやすくなり、上唇溝はその水分を運ぶ役割があります。

鋭い嗅覚を生かして活躍する警察犬には、指定犬種がある!

警察犬には、警察保有の「直轄警察犬」と委託形の「嘱託警察犬」がいます。犬種が指定されているのは前者で、「日本警察犬協会」によってコリー、エアデール・テリア、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ドーベルマン、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、ボクサーの7犬種が指定されています。後者は、その指定以外にもトイ・プードルなどの小型犬も認定を受けることがあります。
いかがでしたか? 犬ならではの嗅覚の特徴を知って、犬との暮らしやお世話、コミュニケーションに役立ててくださいね。

※ 犬の五感については諸説あります。この記事では、佐々木先生の見解をもとに編集室で構成し、紹介しています。
お話を伺った先生/大阪府立大学名誉教授、医学博士、獣医師 佐々木文彦先生
参考/「いぬのきもち」2022年10月号『いぬの五感クイズ』
写真/佐藤正之、殿村忠博、尾﨑たまき
イラスト/片山智恵
文/いぬのきもち編集室
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