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【獣医師が解説】病院で?自宅で?犬の歯石除去の方法&グッズ

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愛犬を抱っこしようとしたら、「うっ、口がにおう」。そういえば最近歯磨きをさぼっていたから、歯石がたまっているのかも?今回は、歯石ができる原因や対処法、家庭での歯石除去の方法やグッズの使い方、動物病院を受診した場合の費用をご紹介します。

歯石ってどんなもの?原因と除去したほうがいい理由

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犬の歯石ができる原因

犬の歯石は、プラークや歯垢と呼ばれるものが放置され、それらが固まることにより発生します。歯石と聞くと食べかすが固まってできたものだと思いがちですが、実際には放置された歯垢とミネラルが結びついて、石のような状態になったものを指します。

歯石は、リン酸カルシウムが80%、食べかすが10%、水分が10%ほどの割合で構成されており、見た目は黄色味を帯びているのが特徴。中にはザラザラとしたものが付着していることもあり、これは糖分を多く摂取する犬によく見られる症状だといわれています。

歯石を除去したほうがいい理由

歯の表面や歯と歯の間について食べかす、唾液や被毛など、口腔内の汚れを放置して不潔な状態にしてしまうと、歯垢や歯石がたまっていきます。そして、その歯垢や歯石のなかで細菌が繁殖し、歯肉に炎症を起こすようになると、最終的には歯周病など歯の病気を発症する恐れがあります。それ以外にも、細菌が原因で内臓の病気になることもありますので注意が必要です。

歯周病の症状

歯周病の初期症状としてあげられるのが、強い口臭や歯肉からの出血です。その後病状が進むと、食事のときに痛がる素振りを見せたり、歯を気にして前足で顔をこすったりといった様子が見られます。そこからさらに歯周病が悪化すると、上あごのすぐ上に鼻腔があるので、鼻腔円を起こし、くしゃみや鼻水、鼻出血、派の深部の炎症が目の下まで広がると頬の腫れや目のしたの膿、下あごの歯周病が進行すると下あごの歯を支えている骨が溶けていき、最終的に下あごの骨折など、口腔内とは別の箇所に症状が現れるようになります。

歯垢と歯石の違いとは?歯石がつきやすい犬種って?

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セットで名前を聞くことも多い「歯垢」と「歯石」ですが、この2つの物質にはいったいどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を解説します。

歯垢

歯垢とは、歯に存在する細菌のこと。犬の歯に付着した食べかすそのものではなく「食べかすに細菌が集まってできるもの」のことを歯垢と呼びます。歯垢は唾液などによって歯に付着し、犬の口腔内で分解された糖分や食べ物から摂取できる糖分を糧にして、どんどん増殖していくのが特徴です。そして、3〜5日ほどで歯石へと変化してしまいます。

歯石

増殖していく歯垢をそのまま放置していると、やがてそれがミネラル物質とともに固まって歯石をつくります。一度歯石が付着した表面にさらに歯垢がつくと、これらがまた歯石を作って硬化していきます。

歯垢と歯石の最大の違いは、通常の歯磨きで落とせるか落とせないかということ。歯垢の段階では歯磨きによって除去できるものの、一度歯石として固まってしまうと、通常の歯磨きでは落とすことが難しくなってしまうのです。

歯石がつきやすい犬種

一般的にはどの犬種でも歯石はつきますが、なかでも小型犬やマズルが小さかったり細かったりする犬種、歯並びがアンダーショットの犬種はより付着しやすいといわれています。具体的な犬種としては、トイ・プードルやチワワ、パピヨン、ポメラニアン、ダックス・フンド、マルチーズ、ヨークシャー・テリアなどがあります。

家庭で歯石を除去する方法はある?①スプレー

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ゆっくりと時間をかけて除去するならスプレータイプもある

基本的には病院での歯石除去を先にしたほうがいいのが前提ではありますが、シュっと吹きかけるだけで歯石を除去できる歯石除去スプレーもあります。即効性はないものの、愛犬が痛みや恐怖を感じにくく、体に負担をかけずに除去できるのが最大のメリット。自宅で手軽にケアできるのも嬉しいです。

歯石除去スプレーの使い方

犬の歯石除去スプレーにはさまざまな種類がありますので、効果的に使うには用法を守りましょう。愛犬の口の中に直接スプレーしたり、歯ブラシを嫌がるようなら、液体をふきかけたおもちゃを与えたり、水やフードに混ぜて与えていいものを選んで使いましょう。

1日1回から2回ほど吹きかけることで液体が唾液と混ざり合い、口腔内の隅々まで歯石除去効果が浸透します。そして繰り返し使い続けることで、歯の表面に頑固にこびりついた歯石を浮かしていく効果が期待できます。

スプレータイプのほかにジェルタイプも

犬の歯石を除去する商品には、ジェルタイプのものもあります。これは歯の表面にあるエナメル質をなめらかにして歯石を浮かすとともに、口腔内に浮遊する細菌を除去することで口臭を予防する効果も期待できます。ジェルタイプもスプレータイプと同様に、愛犬の口内に液体をたらすところから始めましょう。
ブラシも歯ブラシタイプ、指サックブラシ、指に巻きつけるシート状のものなどがあります。

家庭で歯石を除去する方法②スケーラー

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自宅で歯石を除去する際、もっとも多く使用されているのが「スケーラー」と呼ばれる器具です。スケーラーは歯科用の器具として認知されており、先端に尖った形をした金属がついています。家庭で行う場合は必ず獣医師に相談してください。ここでは、この金属部分を使って犬の歯石を取り除く方法を見ていきましょう。

犬が動き回らないよう頭部をしっかりと固定する

最初のうちは、一人で頭部を抑えながらスケーラーを使うのではなく、二人がかりで行うのが理想です。

犬の口内に親指と人差し指をいれて歯茎をむき出しにする

続いては歯茎をよく見えるように、むき出しにしていきます。このときは、犬の口の端に親指を入れ、人差し指を口の上部にはさみこむとスムーズです。

歯石の付着した歯にスケーラーをあてて歯石を削り取る

人差し指で歯茎をグッと上に持ち上げたら、もう片方の手でスケーラーを歯にあてて歯石を除去していきます。このとき、スケーラーは歯茎に対してではなく、先端に向かって動かすようにするのがポイント。愛犬の歯茎を傷つけないよう十分注意して行ってくださいね。特に歯石が大量に付着している箇所が塊となっている場合は、歯の表面をスケーラーで滑らせるように除去するのがよいでしょう。

動物病院を受診した場合の費用は?全身麻酔はするの?

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歯石除去スプレーやスケーラーなどで歯石を除去する方法は、自宅で行えるというメリットがある一方で、犬の歯を傷つけるリスクも伴います。意図せず犬の歯を傷つけてしまうと、そのときは歯石を除去できたとしても、のちに細菌が繁殖してしまう危険性もあります。

動物病院を受診した場合の治療方法2パターン

歯石が付着していると気づいたら、動物病院を受診して適切な治療をしてもらうのがよいでしょう。動物病院で歯石除去を行う方法は2パターン。全身麻酔をするかどうかで分かれているのですが、獣医師によって見解は異なります。

もし体の弱い犬や持病をもった犬が全身麻酔を行うと、合併症や麻酔死などを引き起こす恐れがあります。一方で無麻酔で施術を行ったとしても、犬が暴れてすべて除去できないこともあり、精神的・肉体的な苦痛を受ける可能性があります。一概にどちらが正しいとは言い切れません。

ただし、歯周ポケットなど痛みを伴う箇所の歯石除去では、麻酔は必要不可欠な存在です。動物病院を受診した際は、そのときの症状の進行具合や犬の健康状態によって、最善な治療方法と麻酔の有無を決めていくことになります。

動物病院を受診した場合の費用は?

歯石を除去する際の費用は、麻酔の有無によって大きく異なります。無麻酔で施術を行う際は、麻酔や検査にかかる費用が不要なため、3千円〜1万円くらいが目安となります。

全身麻酔を伴う施術の場合には、麻酔の費用や歯石除去の費用以外にもさまざまな費用がかかります。血液検査やレントゲンの費用などを含め、2〜5万円ほどを目安と考えるのがよいでしょう。

日常的な歯磨きで歯石を予防しよう

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歯垢はおよそ3〜5日ほどで歯石に変わってしまいます。歯石が原因で発症するさまざまな病気から愛犬の口腔内を守るためには、子犬のころから歯磨きの習慣づけが最も大切です。歯磨きで落とせないほどの歯石ができてしまう前に、できれば毎日、少なくとも3日に1回は歯磨きをして、愛犬の歯をしっかりと労わってあげてくださいね。

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出典元/『いぬのきもち』2016年2月号「病気・ケガから守るお手入れ厳選10」(監修:藤田桂一先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/子狸ぼん
※費用はあくまで目安のため、必ず獣医師にお問い合わせください。
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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