1才以上の〝おとな犬〞であったとしても、トイレ問題に悩んでいる飼い主さんは多いもの。今回は、切実な悩みともいえる「外でしかしない」「食フンする」について、原因とともにプロならではの対処法を犬のしつけ教室DOGLYの代表である荒井隆嘉先生に教えていただきました! 悩んでいる飼い主さんはぜひ実践してみてくださいね。
雨の日も雪の日も外でしかしないのは…
原因は、飼い主さんが根負けしているケースがほとんど。開放感があり、地面も踏ん張りがききやすいので、外での排泄を好む犬は多いもの。ガマンできなければ室内でも排泄するはずなのですが、飼い主さん自身が愛犬を気の毒に思って、外に連れていってしまうのでしょう。
持病がなく若い犬の対処法/悪天候の日に集中的に室内で練習する
飼い主さんが根負けしないよう、台風や豪雨の日など、外に出ると愛犬も飼い主さんも危険があるような、絶対に外出できない日を狙って、室内でトイレの練習をし直しましょう。室内での排泄は最初の一回を乗り越えるまでが勝負。粘り強く待ち、無事愛犬がトイレで排泄できたら、おやつを与えて盛大にほめて。
シーツがあればOKな犬の対処法/ベランダや玄関から徐々に中へ移動していく
トイレシーツの上で排泄できる犬なら、家の外でも庭先や玄関から近い場所など、なるべく家から近い場所にシーツを置いて排泄させましょう。愛犬が排泄できたら、徐々に玄関の中やベランダなどにシーツを移動していき、最終的には室内で排泄できるよう目指して。排泄するたびにしっかりほめるのがポイントです。
やめてほしいのに食フンするのは…
食フンは突然始まり突然終わるといわれています。散歩が少ない、食事量が少ないほか、なんとなく暇で食べる犬や、飼い主さんの反応が楽しくて繰り返す犬など、食フンの原因はさまざま。犬にはもともと食フンの習慣があるので、完璧に止めるのは難しい場合もあるので、少しずつ減らしていきましょう。
おもしろがっている犬の対処法/大騒ぎせず粛々と片づけて飽きるのを待つ
飼い主さんが嫌がって悲鳴を上げたり、取り上げようとして大騒ぎすると、犬がゲーム感覚になり、楽しくなって繰り返すことがあります。愛犬が食フンしていても騒がず、残ったウンチを粛々と片づけることに専念しましょう。愛犬がウンチを口にする前に、おやつを見せて気をひき、その間に片づけるのも有効です。
クセになっている犬の対処法/ウンチする時間を把握してスタンバイしておく
食フンが習慣になってしまっている犬なら、まずは毎日ウンチした時間をスマホにメモするなどで、愛犬が排泄するタイミングを把握しましょう。そのタイミングを見計らってスタンバイしておき、愛犬がウンチをしたらなるべくすぐに片づけて。食べる回数自体が減っていけば、しだいに忘れていくでしょう。
いかがでしたか? 今すぐに実践できる対処方法ばかりなのでぜひトライしてみてくださいね!
お話を伺った先生/犬のしつけ教室DOGLY代表 荒井隆嘉先生
参考/『いぬのきもち』2022年12月号「おとな犬のリアルなトイレ問題解決法」特集
イラスト/亀山鶴子
文/いぬのきもち編集室