犬は言葉が話せないぶん、全身を使って飼い主さんへの愛情をアピールします。顔の表情やしっぽはわかりやすい部分ですが、ときには「声」で愛情を表すことも。今回は声による犬の愛情表現について、獣医師の増田宏司先生に解説していただきました。
犬は全身を使って愛情表現をする
愛犬は飼い主さんのことが大好き。顔はもちろん、しっぽなど全身を余すところなく使って、飼い主さんに「愛情サイン」を送っています。
人のように言葉は話せませんが、鳴き声で愛情を表現することもあります。鳴き声が周りの迷惑にならない限りは、愛犬が一生懸命伝えてくる“声”を受け取ってあげてもいいでしょう。
愛情を表すときはどんな鳴き声を出す?
犬の鳴き声にも個性がありますが、「キュン」など高めの声を出すときは、大好きな飼い主さんに甘えたい気持ちのことが多いようです。飼い主さんへの気持ちが高ぶるあまり、興奮してついうなってしまう犬もいます。
犬の鳴き声から6種類の気持ちがわかる?
犬の言葉を翻訳する機械を開発したとして、2002年にイグノーベル賞を受賞した研究者がいます。開発にあたり犬の鳴き声のサンプルを4500種類ほど集めて分析した結果、犬の声は「楽しい」「フラストレーション」「要求」「悲しい」「威嚇」「自己表現」の6種類に分類できることがわかったそうです。鳴き声で感情がわかるなんて興味深いですよね。
犬が「キュン」と高い声で鳴くときは、飼い主さんに甘えたいモードのとき。ときには興奮のあまりついうなってしまうこともありますが、それも飼い主さんのことが大好きな証です。さまざまな愛情サインを見逃さず、愛犬との絆をよりいっそう深めていきましょう。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2022年6月号『見逃したらもったいない! 犬って体じゅうから愛情があふれてます!』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。