地震が発生し、避難するときの準備はしてありますか?愛犬のためにはどんなものを用意しておくといいのでしょうか。今回は防災士でもある浜田あゆりさんに、愛犬と避難する際に気をつけることや自宅での避難生活の注意点、準備しておくと安心なアイテム教えていただきました。
愛犬との避難の際に気をつけたいこと
愛犬をクレートに入れて避難する際は、道路の亀裂につまずいたり、人とぶつかってしまったりするおそれがあるので、クレートが落下しないよう、ショルダーベルトを斜めがけにしておくと安心です。
また、ペット用カートが使用できる場合は、カートに犬を乗せることで、より楽に避難することができるでしょう。避難所で使用が可能であれば、暑さや寒さ対策にもなります。
※カートでの避難を受け入れないこともあるので事前に確認しておきましょう。
犬用の避難グッズ
犬用の避難グッズはリュックサックなどにつめておき、玄関など持ちだしやすい場所に保管しておきましょう。
必須アイテム
・クレートもしくはペット用カート
・フード、水(最低5日分)
・療法食、処方薬(最低2週間分)
・フードボウル
・トイレシーツ
・犬用おむつ
・消臭スプレー
・消臭ウンチ袋
・ウエットティッシュ
・ブランケット、タオル
・予備の首輪、リード
・犬と飼い主さんが写っている写真(迷子時の捜索や身元証明に)
・犬用の健康手帳(ワクチンの接種状況、既往歴、健康状態、かかりつけの動物病院の連絡先、飼い主さん以外の緊急連絡先などが記載されているもの)
便利アイテム
・ウエットフードやゼリーなど
・おやつ
・トイレットペーパー
・油性ペン(犬の情報や注意事項などを記載するとき)
・布製の粘着テープ(情報を貼るとき)
・音の鳴るおもちゃ(呼び寄せなど)
・カイロや保冷剤
自宅で避難生活をするとき
避難所に入らず、自宅で避難生活を送る場合の注意点をご紹介します。
ガラスなどの破片の掃除
ガラスなどの破片が犬の足に刺さらないよう、掃除機で吸い取りましょう。
停電対策
愛犬の様子を観察するためにも、部屋の明かりを確保しましょう。明かりがあることで犬の不安も和らぎます。
排泄物の処理の徹底
被災状況によっては外での排泄ができない可能性も。家庭ゴミの収集がストップすることもあるので、消臭ウンチ袋や消臭ゴミ箱を用意し、排泄物の処理は徹底しましょう。トイレシーツもストックも忘れずに。
水やフードの確保
犬用の水やフードの支援や流通には時間がかかる可能性があるため、水やフードは1カ月分余分にストックしておくと安心です。とくに療法食を与えている場合は注意しましょう。
暑さや寒さ対策
停電時の暑さや寒さに慣れていないコが多いでしょう。寒い場合は段ボールでケージの下側を囲うだけでも冷気よけになります。
遊びやスキンシップで不安解消
散歩ができないと犬はストレスフルになりがちです。飼い主さんのそばで遊べるおもちゃで発散させてあげましょう。また、不安から飼い主さんのそばを離れないなどの場合は、スリングに入れてあげるのもおすすめです。
犬との同行避難が可能とされている避難所でも状況によっては受け入れてもらえないことも想定して、自宅避難の備えも万全にしておきましょう。
※同行避難の可否は避難所によって様々なので事前に調べておきましょう。
お話を伺った先生/浜田あゆりさん(「ペット防災せたがやネットワーク」代表理事 防災士 愛玩動物飼養管理士)
参考/「いぬのきもち」2023年3月号『「もしも」を絵本仕立てでシミュレーション 地震が来た! 愛犬とどうする?』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。