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5才を過ぎてから、立て続けに大きな病気に見舞われた愛犬ハッピーちゃん、お世話と工夫について聞いた

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、数々の病気を乗り越え、全盲になった現在も家族との旅行を楽しむゴールデン・レトリーバーのハッピーちゃんのお話です。

1回目の記事|数々の病気を乗り越え、全盲になっても家族との旅行を楽しむハッピーちゃん

ハッピーが病気になれば、家族が一丸となって闘います

千葉県・Sさんの愛犬ハッピーちゃん(メス・11才/30.0㎏/ゴールデン・レトリーバー/穏やかでやさしい)
千葉県・Sさんの愛犬ハッピーちゃん(メス・11才/30.0㎏/ゴールデン・レトリーバー/穏やかでやさしい)
1才4カ月で若年性白内障を発症し、手術を受けたハッピーちゃん。手術は無事に成功し、ハッピーちゃんは視力を取り戻すことができました。

「それが、ハッピーが5才を過ぎたころから、今度は立て続けに大きな病気に苦しめられることになったんです……」
まず、左前足の皮下に肥満細胞腫ができ、すぐにかかりつけの動物病院で切除手術を受けることに。ハッピーちゃんは初めて1週間の入院をすることになりましたが、繊細な性格からか、動物病院の中ではゴハンも食べず、排泄もできなかったとか。
「それを主治医の先生から聞いたので、すぐに夫婦で交代に動物病院に通い、毎日手からゴハンをあげ、抱いて外に出して排泄をさせるようにしました」
5才7カ月で左前足の肥満細胞腫の切除手術を受けたとき
5才7カ月で左前足の肥満細胞腫の切除手術を受けたとき
そして、幸運にも他部位への腫瘍の転移は認められず、無事に退院ができ、ホッとしたのも束の間、今度はその1カ月後に多発性関節炎を発症。この病気は原因がはっきりわからず、突発的に起こるのが特徴だそう。
「前の手術の傷もまだ残っているなか、ある日突然ハッピーが苦しそうな息づかいになって、立ち上がれなくなったんです。あわててかかりつけ医のもとに行き、精密検査をしたところ、CRPという炎症を示す数値が基準値を大幅に超えていて、多発性関節炎との診断でした。その後、よりくわしく症状を特定するために高度医療センターでも検査を受けました」
 
Sさんは、入院をすすめられたそうですが、ハッピーちゃんの精神面の負担を考えて、自宅で看病することを決意。毎日ステロイド剤などの投薬をし、体の痛みで動けないハッピーちゃんを介助用ハーネスで支えて排泄させるなど、家族全員が協力して行いました。その後、半年くらいの治療で多発性関節炎は完治。ハッピーちゃんは元気に走り回れるまでになりました。
「難病といわれる病気でしたが、完治できたときは家族みんなで大喜びでした! 何よりもいちばんつらい思いをしたのはハッピーですから、本当によくがんばったと思います」とSさんは笑顔で語ります。

全盲のハッピーちゃんの毎日のお世話と工夫

家の中で全盲のハッピーちゃんが歩きやすいよう家具の配置は変えず、シニア期にかかりやすい病気予防のためにもフードにも気をつかいます。安全に充分に配慮しながら、毎日の適度な散歩も欠かしません。

リビングの家具の位置は動かさず、動線に沿って歩けるようにする

動線を変えない
動線を変えない
日中過ごすリビングには、滑り止めのコルクのマットを敷き、動線に沿って歩けるように家具の配置は変えません。床に物を置かないようにもしています。

散歩時、リードとバッグにはクマよけの鈴をつけて、ハッピーちゃんに常に自分の位置を知らせてあげる

音で飼い主さんの位置を知らせる
音で飼い主さんの位置を知らせる
散歩時には、リードと散歩バッグに鈴をつけて、Sさんの位置を把握できるようにしています。外の喧騒でも鈴の音がよく聞こえるよう、クマよけ用の鈴をつけることに。

ゴハンは腎臓ケア用のドライフードに、高たんぱくなトッピングを加えたもの

シニア期になって、腎臓の数値も心配になってきたので、腎臓サポート用のドライフードにして、足の筋力を維持するために高たんぱくな馬肉をトッピング。しっかり量も量って与えています。

皮膚にアレルギー症状が出るので毎日、体の部位ごとに薬用シャンプーをする

アレルギー体質でもあるハッピーちゃん。毎日かゆくなる体の部位ごとに薬用シャンプーをします。リビングでアレルギー箇所にだけシャンプー液をなじませ、お風呂場でよく洗い流すように。

緑内障が進行しないために、毎日4種類の目薬を点眼し、ホットアイマスクでケア

目のケアも欠かさず行う
目のケアも欠かさず行う
6才のときに発症した緑内障が進行しないよう、毎日欠かさず4種類の目薬を点眼。一日の終わりには、目を休ませてリラックスできるように、小豆のホットアイマスクをします。
次回は、度重なる闘病生活をいっしょに乗り越えてきた飼い主さんの思いをレポートします。
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年1月号発売時のものです。
出典/「いぬのきもち」2023年1月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/ミズノ動物クリニック
写真/田尻光久
取材・文/袴 もな
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