飼い主さんなら愛犬に自分の気持ちを伝えて心を通い合わせたいと思うもの。
飼い主さんから愛犬への気持ちは一方通行になりがちなので、ちゃんと伝わる方法を知っておく必要があります。
獣医師の増田宏司先生いわく、「愛犬に大好きを伝えること=愛犬をいかに安心させられるか」なのだそうです。そこで今回は、愛犬に「大好き」を伝える正しいやり方を伺いました。
愛犬の名前を、気持ちを込めて丁寧に呼ぶ
大好きな飼い主さんに自分の名前を呼ばれるのは、愛犬にとってはとても安心できることです。犬は耳がいいので、いつもよりも気持ちを込めた声はちゃんと伝わります。やさしい声で愛犬を呼んで、リラックスさせてあげましょう。
愛犬を見つめるときは、目を細めて笑顔で♪
愛犬と見つめ合うと、絆ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が愛犬と飼い主さん双方に分泌されるなどして、愛情を伝え合うことができます。ただ、正面から目を見開いて愛犬を見つめると警戒させてしまうため、目は細め、やさしくほほえみながら見つめるといいでしょう。
まったりタイムに愛犬の体をやさしくなでる
愛犬をリラックスさせられるマッサージは、飼い主さんからの「大好き」を伝える方法のひとつです。マッサージのタイミングは、散歩後や寝る前など、愛犬がまったりと落ち着いているときがベター。毛並みに沿って、手のひら全体でゆっくりとなでてあげれば、愛犬はリラックスしてくれるでしょう。
飼い主さんだけでしていることを、愛犬と一緒にやってみる
例えば、愛犬と一緒にスマホを見る、愛犬とリモート飲み会に参加するなど、ふだんは飼い主さんだけでやっていることを、愛犬と一緒にやってみましょう。愛犬にとっての“得体の知れない謎のもの”が減ることで、不安を感じにくくなりますよ。
こんな伝え方もアリ?
抱っこをしながら愛情を伝える歌をうたうのは?
飼い主さんが歌をうたっていても愛犬が嫌がらず、安心しているようなら問題ありません。ただ、犬によっては安定感のない抱っこで不安を覚えるケースがあるため、愛犬が安定する方法で抱っこをしてあげるといいですね。
赤ちゃん言葉で接するのは?
赤ちゃん言葉で話すと、自然と声のトーンが上がったり、言葉をゆっくりと発音したりするので、犬にとっては心地いい話し方に。愛犬に「大好き」を伝える方法としては「アリ」といえます。
飼い主さんの顔を愛犬にくっつけるのは?
愛犬が嫌がらないのであればかまいません。ただ、真正面から顔を近づけると威嚇のような体勢になってしまうので、横から近づいてくっつけるようにしてくださいね。
愛犬が飼い主さんのそばでお腹を出したり寝てしまったりなど無防備な姿を見せてくれたら、これは「大好き」が伝わっているサインです。
ご紹介した「大好き」の伝え方を参考に、愛犬との絆をより一層深めていってくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年6月号『あなたの「イイコ」「ダメ」「大好き」ちゃんと届いてる? 愛犬への気持ちの伝え方』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。