犬がいる家は、飼い主さんが気づいていないだけで、におっている可能性があります。そこで今回は、臭気判定士の石川英一先生に、部屋の「ホントのニオイ」を知る方法と、定期的に行いたい犬のニオイ対策について伺いました。
お部屋の「ホントの」ニオイを知る方法は?
人は一日中同じニオイの中にいると、そのニオイに鈍くなっていくものです。そこで、室内がにおうかどうか、客観的にチェックしてみましょう。
濡れた布には周囲のニオイがしみこみやすい性質があります。まず新品のタオルを水に濡らして絞り、半日くらい室内に干してからポリ袋に入れましょう。次に、ポリ袋を屋外に持ち出して、新鮮な空気を吸ってから袋内をかいでください。これが室内の「ホントの」ニオイです。
定期的に行いたい拭き掃除
犬の皮脂はもちろん、唾液などの汚れに威力を発揮するアルカリ電解水は、犬のハウス掃除にピッタリです。ケージやサークル、クレートなどのハウスに直接スプレーし、週に1回ほど雑巾で拭いてください。とくにケージやサークルの出入り口の縁や、ハウス内のトイレ周辺はニオイやすいため、意識して掃除しましょう。
また、愛犬がもたれたり、移動の際に触れたりする壁、トイレまわりの壁なども、見逃しがちなニオイの元。アルカリ電解水を乾いた雑巾にスプレーし、月に1回ほど拭き掃除をしておきましょう。なお、壁の素材のなかには水に弱いものもあるため、事前に確認してから使用してください。
洗える布製品の洗浄
洗える布製品は、強力な消臭効果と洗浄力をもつ過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)で洗いましょう。過炭酸ナトリウムを40℃程度のお湯で溶かし、約10分つけ置き洗いをすると、洗浄力がアップします。洗剤が残ってしまうと、犬がなめたときに苦いため、すすぎは十分に行ってください。週1~月1回程度が目安です。
なお、過酸化ナトリウムや酸素系漂白剤は、適する素材か確認してから使用してください。
空気清浄機やエアコンのフィルターのお手入れ
部屋の空気を吸い込み、送り出している空気清浄機やエアコンは、空気中に浮遊する毛を吸い込むため、フィルターに毛がたまることもあります。毛がたまってしまうと、ニオイが漂うこともあるため、月に1回はフィルターに溜まった毛を掃除機で吸い取ってから、水洗いをしましょう。
なお、アルカリ電解水は強いアルカリ性水溶液のため、犬が直接なめないように注意が必要です。また、肌の弱いかたや、長時間扱う場合は手袋を着用したほうがいいでしょう。それぞれの用途に適した道具を使い、上手にニオイ対策をしていきたいですね。
お話を伺った先生/石川英一先生(臭気判定士 臭気対策アドバイザー)
参考/「いぬのきもち」2022年7月号『決定版 おうち時間が増えて「気づいてないだけ臭」だらけ! 夏のニオイ対策』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。