ふだんなにげなくしているお手入れが、じつは愛犬の病気の早期発見に役立った、ということもあります。今回は、獣医師の石田陽子先生監修のもと、お手入れのなかでも愛犬の“体拭き”からどんな病気を見つけられるのか、また、病気を見つけやすくするお手入れのコツもご紹介します。
散歩後の足拭きで気がつく“肉球の傷”
お散歩後の足拭きでは、肉球の状態をチェックすることができます。特に肉球の傷には要注意。足を拭いたティッシュに血などがついていないかも見ておきましょう。
犬によっては肉球の傷が気になってなめこわしたり、乾燥によりひび割れになったりすることも。傷を見つけたら、まずは清潔にしてあげましょう。傷口が大きければ早めの受診をしてください。
目の周りを拭いて気がつける”目の炎症”
目ヤニを拭いてあげるときは、目ヤニの量がいつもよりも増えていないか、色の変化はないかをチェックしましょう。目ヤニの増加は、目に炎症が起こる病気全般に見られます。早めに受診し、原因の特定をするといいでしょう。
ウンチを拭いたら痛がる“脱肛”
ウンチを拭いたら、愛犬が突然鳴き声をあげて痛がる場合、脱肛のおそれがあります。便秘気味でウンチを毎回気張っていたり、下痢ぎみだったりするときに起こりやすい病気です。シニア犬では特に注意してあげましょう。
病気を見つけやすい体拭きのしかたは?
白いタオルやシートがおすすめ
出血や目ヤニの色の変化にすぐに気づけるよう、体拭きに使うアイテムは白などの薄い色がおすすめ。体を拭いた後は、タオルやシートの汚れをチェックしましょう。
肉球や指の間もついでにチェック
足先は、肉球の傷や腫れ、指の間の赤みなど、意外とトラブルが多い部位。散歩後の足拭きのついでに足先をよくチェックしておくと、病気の早期発見につながります。
足先や目のまわり、お尻のまわりなどは汚れやすく病気にもなりやすい場所。思わぬ病気が隠れていないか、日々のお手入れでチェックしてあげましょう。
お話を伺った先生/石田陽子先生(「石田ようこ犬と猫の歯科クリニック」院長)
参考/「いぬのきもち」2020年10月号『飼い主さんの実体験から学ぶ! 私たち“お手入れ”でこんな病気に気づけました!』
文/仲田陽子
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。