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愛犬からの大好きサイン・ツンデレサイン 「抱っこすると身じろぎ」のはどういう気持ちなの?

愛犬が飼い主さんのことを大好きだから見せるしぐさや行動には、わかりやすいものもあれば、一見するとそっけなく見えるなど、わかりづらいものもあります。愛犬からのサインをちゃんとキャッチして、愛犬の気持ちに応える「お返事」をすれば、もっと絆が深まるはず。そんな愛犬からのサインについて、動物行動学の専門家である、東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授の増田宏司先生にお話を伺いました。

「大好きサイン」と「ツンデレサイン」を知ろう

撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
大好きサインとは、愛犬がうれしいときや楽しいとき、飼い主さんに対して「大好き!」と積極的に伝えてくるときに見せる行動やしぐさのこと。動きが大きかったり表情がゆるんでいたりなど、わかりやすいものが多いです。

いっぽう、ツンデレサインとは、一見そっけなく見えがちですが、じつは飼い主さんのことが大好きで、安心している犬が見せる行動やしぐさのこと。信頼関係が成り立っているからこそ見せる、愛犬のありのままの姿といえます。

飼い主さんは、大きなアクションで愛犬がわかりやすくアピールしてくれる「大好きサイン」を求めがちですが、積極的なアピールではないながらも、愛犬が安心して自然体でいてくれる「ツンデレサイン」も、じつは立派なラブサインなんです。「うちのコはそっけないから……」なんて思わないで、気持ちを受け止めてあげましょう。

「大好きサイン」はコレ!

撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
まずはわかりやすいラブサインである「大好きサイン」の例を見てみましょう。ちゃんと知っておくことで、愛犬からの「大好きサイン」を見逃さずに済むはず!

「視線が合うと見つめ返してくる」

犬は、相手と視線を合わせることが苦手な動物といわれますが、大好きな飼い主さんなら、視線が合うと愛犬の喜びもひとしお。期待が高まり、思わず見つめ返してしまいます。ただしあまり見つめすぎると愛犬が緊張するので、2~3秒のアイコンタクトで終わらせるのがよいでしょう。

「ひざの上に乗ってくる」

飼い主さんのひざの上は、大好きな飼い主さんのぬくもりが感じられて、注目を浴びながら存分に甘えられる絶好の居場所。甘えん坊の性格で、飼い主さんが腰を下ろすと「チャンス!」とばかりに乗りたがる犬もいるでしょう。

「抱っこをおねだりしてくる」

抱っこのおねだりは、飼い主さんのぬくもりを全身で感じたい愛犬からの大好きサインです。外の気配が怖いときなど、信頼する飼い主さんに守ってもらいたくておねだりをしてくることも。しかし求められるままに抱っこをしていては、わがままな犬に。「オスワリ」などの指示に従わせてから抱っこをするように習慣づけましょう。

「ツンデレサイン」はコレ!

撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
続いて、一見するとちょっと分かりづらい「ツンデレサイン」の一例を見てみましょう。これに気づけるようになれば、飼い主力が一気にアップするかも⁉

抱っこをすると身じろぎして体勢を直す

抱っこしたとき、愛犬がもぞもぞと動いていたら、一見「落ち着かないのかな?」と思いがち。ですがじつはこれ、もと抱かれやすい体勢をとるため、愛犬が自ら姿勢を直す行動。飼い主さんの抱っこが大好きな愛犬が見せる、ツンデレサインなのです。このサインが見られたら、しばらく抱っこされていたいと願う愛犬の気持ちに応えて、抱っこしたままやさしく声をかけましょう。愛犬は安心して、もっと飼い主さんのことが大好きになるはず。

飼い主さんの帰宅時、急に水を飲み出す

犬は感情が高まると、関係のない行動によって気持ちを静めようとすることがあります。また、大好きな飼い主さんが帰ってきたことで、とたんに安心して、のどの渇きをうるおしているのかもしれません。それほど愛犬は、飼い主さんの帰宅を待ち望み、喜んでいるのでしょう。

飼い主さんから離れた自分の居場所で寝る

飼い主さんにくっついていなくても寝られるのは、安心して休める居場所を与えてもらい、とてもリラックスできているということ。犬にとって快適な環境を与えてあげられる飼い主さんは、愛犬ともきっと相思相愛なはずです。

飼い主さんが帰宅しても、自分の居場所から動かない

飼い主さんの帰宅後しばらくたってから、いっしょに遊べるなどの「より楽しい時間」が待っていることを知っているからこそ、落ち着いて出迎えています。ハイテンションになるのは今ではないということを、理解できているのです。
いかがでしたか? 人でも前のめりな人や控えめな人がいるように、犬にも積極的にアピールをするタイプの犬や、控えめな犬がいます。愛犬の個性を理解して、サインをちゃんと受け止めてあげたいですね。

お話を伺った先生/東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授 増田宏司先生
参考/「いぬのきもち」2017年4月号『愛犬の大好きサイン&ツンデレサイン』
撮影/佐藤正之、尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室
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