1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 健康・病気
  4. 病気の兆候
  5. おなかが鳴る、歯ぎしり、ヒート 注意が必要な犬の生理現象とは?

犬と暮らす

UP DATE

おなかが鳴る、歯ぎしり、ヒート 注意が必要な犬の生理現象とは?

生物の体に起こるさまざまな生理現象はもちろん犬にもありますが、なかには病気を疑ったほうがいいケースも。今回は「おなかが鳴る」「歯ぎしり」「発情」といった生理現象について、獣医師の野矢雅彦先生が解説します。

おなかが鳴る

お散歩中のロクサーちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
おなかがぐるぐると鳴る現象は「腹鳴(ふくめい)」といい、消化官の中の空気が、腸の運動によって狭くなった管腔を通るときに生じる音といわれています。たまに鳴る程度であれば問題ないですが、不調が隠れていることも多い現象。愛犬の様子をしっかりと見てあげましょう。

こんなときは要注意!

・伸びの姿勢をする

腹鳴に加えて、お尻を上げて上半身はフセのような伸びの姿勢が見られるようであれば、腹痛や気持ち悪さを感じているおそれが。自律神経の異常が原因のこともあるため、動物病院を受診しましょう。

・回数が多い

ふだんに比べて回数が多い場合は、誤食のおそれも。異物が腸を通過しきれず、それを押し出そうと腸が活発に動くことで、腹鳴が起こります。注意が必要なため、エコー検査やレントゲン検査で確認を。

歯ぎしりをする

ヨークシャー・テリアのくりんちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬がする生理的な歯ぎしりは、歯がぶつかるカチッカチッという小さな音から、人のようにギリギリ音を鳴らす歯ぎしりまでさまざまです。乳歯から永久歯への生え替わりの時期や、歯のかみ合わせの悪いとき、歯に何かが詰まっているときなど、おもに口腔内の不快感から起こります。

こんなときは要注意!

・ギシギシ音がする

犬用ガムなど何か物をかじっているわけでもないのに、ギシギシときしむような音がするときは、歯周病やあごの筋肉のゆるみなどによって、歯がずれて嚙み合わせが悪くなっているおそれが。

・回数が増える

歯やあごなどに痛みを抱えて、その部分をかばおうとしていることによって、歯ぎしりが起きているケースも。急に増えたなと思ったら、異常がないか動物病院で診てもらいましょう。

メスの発情

トイ・プードルのプリンちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
犬の生理はヒートと呼ばれ、発情を意味します。犬の出血は子宮内膜の充血によるもので、受胎準備が整ったというサイン。通常3週間ほどで治まる発情期間中は、発情出血に加え、陰部が大きく腫れぼったくなるなど、体の変化も見られます。

こんなときは要注意!

・出血が1か月半以上続く/膿が出る

出血が1か月半以上続く、出血は終わったものの陰部が腫れぼったい状態が続いているようなときは、卵巣腫瘍の疑いがあります。

・元気がなくなる/食欲が落ちる/おなかが大きくなる

7才以上の避妊をしていないメスに多い子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)。元気がなくなる、食欲が落ちる、水をよく飲む、おなかが大きくなる、まれに熱が出るなどの症状があり、放っておくと命にかかわります。ヒートが終わって1か月後くらいに症状があらわれることが多いため、この時期も注意しましょう。

オスの発情は心配無用

オスには発情期がなく、生殖可能となったあとはいつでも交尾することができます。個体差はあるものの、発情中のメスのフェロモンを察知すると落ち着かなくなることも。近くに発情中のメスがいる場合はケアが必要です。
おなかの鳴りや歯ぎしり、発情など、飼い主さんから見るとただの生理現象のひとつに見えますが、場合によっては何かしらの異常のサインであることも。愛犬の様子で何か気になることがあれば、獣医師に相談してくださいね。
お話を伺った先生/野矢雅彦先生(ノヤ動物病院院長)
参考/「いぬのきもち」2022年11月号『おなら げっぷ いびき……もしかしてキケンかも 病気が潜む生理現象』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る