犬のしぐさにはさまざまな感情があらわれており、そのときの犬の気持ちや、相手にどんな感情を抱いているかがわかるといわれています。今回は、犬が好きな人や安心できる人、信頼する人にだけ見せるしぐさや態度について、獣医師の藤本聖香先生に伺いました。
口元をゆるめて目を輝かせる
口元をゆるめて目を輝かせるしぐさは、遊んでいるときや飼い主さんといるときなど、犬が幸せな気持ちのときによく見られるもので、「楽しい!」「うれしい!」「大好き」といった気持ちが込められています。
しっぽや耳の状態はそのときの状況によっても差がありますが、顔や体に緊張感は見られず、舌を出していることもあります。
目を細めて耳を寝かせる
目を細めて耳を寝かせるしぐさは、好きな人に会ったときや、頭をなでられるときなどに多く見られるしぐさで、「うれしい」「安心するな」と感じています。このときの犬の状態は、全身に緊張感がなく、耳と耳の間が広がって見えます。
寝転がっておなかを見せる
全身の力を抜いておなかを見せるのは、犬が信頼している相手にだけ見せるしぐさです。「なでてほしい」「かまってほしい」といった意味合いが込められています。
お尻をくっつける
犬が自分の背中やお尻を飼い主さんにくっつけるのは、そうすることで安心できるから。信頼できる大好きな人に対してしか見せないしぐさで、「大好きだよ」「落ち着くよ」といった気持ちが込められています。
相手の手や顔を何度もなめる
犬は相手に対するあいさつや、「大好きだよ」と親愛の情を伝えたいときに、相手の顔や手を何度もなめます。相手とのムダな争いを避けたいと思って、相手の口元をなめる場合もあります。
感情の抱き方は犬によっても差がありますが、行動をたくさん観察することで、愛犬の細かい気持ちをくみ取れるようになります。ふだんから愛犬をよく観察して、お世話やお互いの関係向上に役立てましょう。
お話を伺った先生:藤本聖香先生(獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー)
参考/「いぬのきもち」2020年6月号『360度いぬのこと大調査!第3章 早見表にしました!きもちがわかる!いぬのしぐさ35』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。