思わずかまってあげたくなるような、“あざとい”ながらもかわいい犬のしぐさ。そもそも犬は「かわいい」と思ってそのしぐさをしているのでしょうか?
今回は、犬が“あざとかわいい”しぐさをする本当の理由と、3つの“あざとかわいい”しぐさに込められた意味について、獣医師の増田宏司先生に解説していただきました。
犬は「かわいい」と思って“あざとかわいい”しぐさをしている?
犬が“あざとかわいい”しぐさをするときは、自分のことを「かわいい」とは思っていないでしょう。
ただ、「こうすれば要求が通る」「こう行動すればイイコトが起こる」と経験から学んでいて、人から見ると「かわいい」と思えるしぐさを繰り返すのです。
知っておきたい! 3つのしぐさの意味
ここからは、「いぬのきもち」読者がよく目にする犬の“あざとかわいい”しぐさ※を3つ取り上げ、その意味について詳しく見ていきましょう。
※いぬのきもちモニターアンケートによる集計結果。複数回答(2024年2月実施)
お願いごとがある?「前足チョンチョン」
前足でつつく、何度もオテをするといった「前足チョンチョン」。このしぐさは、「あれやって」という感情のあらわれです。まるで小さな子どもが「ねぇねぇ」としているようで、かわいいと感じずにはいられませんね。
尊敬しています!「おなか見せ」
犬が寝転がっておなかを見せる本来の意味は、相手への尊敬です。力を抜いてゴロンとする姿に、見ているこちらも心がゆるみ、声をかけずにはいられなくなるでしょう。
よく聞いているしくさ「首をかしげる」
もともと、犬はよく物音を聞こうとして、首をかしげることがあります。一般的に、人とは異なるファニーな表情やポーズに反応する飼い主さんが多いため、犬も“定番のしぐさ”として、繰り返すようになったのかもしれません。
なお、愛犬が“あざとかわいい”しぐさをしたら、ほめたりかまったりしてもOKですが、おねだりグセがある場合は要注意。いったんオスワリなどの指示を出し、上手にできたらごほうびとして応えてあげるのがおすすめです。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年7月号『わかっていても思わずかまっちゃう……♡ あざとかわいいしぐさランキング』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。