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愛犬の歯周病予防に!「歯ブラシに慣らす」ための効果的なテクニックとは
みなさんは、愛犬の歯を歯ブラシで磨いていますか?「がんばってはいるものの、なかなかうまくいかない……」と悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。今回は犬を歯ブラシに慣れさせる方法を、獣医師の白畑壮先生に教えていただきました。
想像以上に怖い、犬の「歯周病」
犬の歯のトラブルの大多数を占めるのが「歯周病」です。歯のまわりが腫れたりするだけでは?と軽く捉えられがちですが、「じつは歯周病菌は心臓、腎臓、肝臓などの内臓の病気や、一説には糖尿病や認知症の一因になりうる」と白畑先生。歯磨きでしっかりと歯垢を落とすことが、もっとも有効な予防法です。
口まわりに触れられることに慣らす方法
歯磨きをしたことがない犬や苦手な犬に、はじめから歯ブラシを使うのはNG。まずは、口まわりに触れられたり、物を口に入れられることへの恐怖心を取り除くことから始めましょう。
口や歯を一瞬触っておやつを与えることを繰り返す
はじめは指先で口あたりに一瞬触れて、おやつを与えることを繰り返し、時間や範囲を増やしていきます。それができたら歯でも同じことを繰り返し、「口や歯を触れられるとイイコトが起こる」と教えてあげて。
歯磨きシートで触れる&こする練習!
指に巻いて使用する歯磨きシートは、歯ブラシより刺激が少なく使いやすいアイテム。はじめは短時間口まわりや歯に触れて、慣れてきたら時間を延ばしたり歯をこすったりする練習をしましょう。
ペーストで歯に触れられるのに慣らす
最近では、おいしい風味がついた歯磨きペーストが売られています。それを指につけて、愛犬に与えながら歯にタッチする練習もおすすめです。なかにはカロリーが高いものもあるので、1回に使う量は少なくして、なるべく練習回数を重ねましょう。
歯ブラシに慣らす方法
口のまわりに触れられることに慣れてきたら、いよいよ愛犬に歯ブラシを見せてみましょう。
おやつの袋のなかから歯ブラシを出して見せる
警戒心をなくすために、おやつの袋のなかに歯ブラシを入れて、そこから取り出すところを見せるのも一案です。袋のガサガサッというおやつを連想させる“いい音”と相まって、歯ブラシがいいイメージに。
歯ブラシを見ただけでもおやつを与えてほめる
歯ブラシを見たことがない犬やビビリな犬には、「歯ブラシは怖いものではない」と教える必要があります。歯ブラシを見せておやつを与えることを繰り返すと、徐々にいいイメージをもってくれるようになります。
歯ブラシのニオイをかいだりなめたりするたびにおやつを与えてほめまくる
歯ブラシのニオイをかぐ、なめる、鼻でツンツンするなど、愛犬が何らかのアクションをするたびにおやつを与えてほめるのも◎「歯ブラシに近づくと楽しいことが起こる」というポジティブなイメージをもつようになります。
きちんと歯磨きをすることで、さまざまな病気から愛犬を守ることができます。愛犬が歯ブラシを嫌がる場合は、少しずつ段階を踏んで慣れさせてあげてくださいね。
お話を伺った先生/白畑壮先生(「プリモ動物病院 古淵/歯科・内視鏡センター」院長 博士(獣医学))
参考・写真/「いぬのきもち」2025年1月号『成功のコツ、すべて教えます 今年こそ歯磨きできる犬になる!』
イラスト/香川尚子
文/柏田ゆき
参考・写真/「いぬのきもち」2025年1月号『成功のコツ、すべて教えます 今年こそ歯磨きできる犬になる!』
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