犬と暮らす
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10才前後の犬に見られる体の変化と食事のポイント 老化に伴う変化とは?
愛犬にはいつまでも食べる楽しみを味わってほしいもの。しかし、10才前後になると加齢よる体の変化の影響で、食事にも変化が見られるようになることが。
今回は、加齢による犬の体と食事の変化について、獣医師の佐々木彩子先生に教えていただきました。
今回は、加齢による犬の体と食事の変化について、獣医師の佐々木彩子先生に教えていただきました。
1. 舌や嚥下(えんげ)の筋肉の衰え
加齢により、ゴハンをすくい上げて喉に運ぶ舌の筋肉や、物を飲み込むための筋肉は弱まっていきます。すると、ゴハンをうまく口に運べない、食べこぼしが増える、食べ物を飲み込みにくそうにする、食が細くなる・食べなくなるといった変化があらわれます。
2. 認知機能の低下
老化とともに、脳の認知機能は衰えていきます。食べても食べてもゴハンの催促をするほか、視覚や嗅覚など五感の衰えもあいまって、ゴハンに対する認識自体がなくなってしまうコも。食への執着が強くなったり、反対に、食べなくなったりしたら要注意です。
3. 歯周病の進行や歯の痛み
歯のトラブルや歯周病が進行すると、犬は痛みを感じるようになります。口腔内の痛みは、食べたいけれど食べられない、うまく食べられない、食欲の減退などにつながります。顔をかしげながら食べる、ゴハンを見にきても食べようとしないなどの変化が見られる場合は、注意が必要です。
4. 消化機能の低下
加齢によって胃の粘膜が萎縮したり、胃腸の動きが鈍くなったりすると、消化に必要な力が衰えていきます。胃の中に入ってきたものが強い刺激となって吐き戻しをするほか、食が細くなったり、下痢をしやすくなったりすることも。
5. 体全体の筋力の衰え
筋肉の衰えによって足腰がおぼつかなくなってくると、食事をする際にする“立った状態で頭を下げた姿勢をキープする”ことが困難に。震えなどからうまく食べられなくなり、食が細くなることがあります。
6. ホルモンバランスの衰え
シニアの入り口となる7〜10才は、加齢によってホルモンバランスも変化していきます。それまでと同じ量を与えても催促してくるなど、食に貪欲になる場合も。
シニア犬の食事の様子に変化が見られたときは、病気や不調が原因かもしれません。食事変化に変化が見られたら病気が潜んでいないかどうか、動物病院で診てもらうようにしましょう。
お話を伺った先生/佐々木彩子先生(「キュティア老犬クリニック」獣医師 獣医中医師1級・獣医推拿整体師 獣医中医師協会所属)
参考/「いぬのきもち」2025年3月号『愛犬に食べる楽しみと喜びをいつまでも!シニア犬の食事の困った!を解決』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
参考/「いぬのきもち」2025年3月号『愛犬に食べる楽しみと喜びをいつまでも!シニア犬の食事の困った!を解決』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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