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犬のオス・メスの違いは? 性別に関する5つの疑問Q&A

犬という同じ生き物でも、オスとメスとでは心身の構造が異なり、かかりやすい病気や起こりやすいトラブルなども違うことがわかっています。

そこで今回は、オスとメスの違いや性別に関するよくある疑問などについて、獣医師の石田陽子先生に伺いました。

犬のオス・メスの違いを知っておこう

柴のゆずちゃん♪
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

性別による体の違い

オスの体には、精子をつくったりオス特有のホルモンを出したりする「精巣」、精液の一部を分泌したり生殖をサポートしたりする「前立腺」などがあります。

一方メスにも、卵子をつくったりメス特有のホルモンを分泌したりする「卵巣」、受精卵が着床して胎児が育つ場所になる「子宮」など、メスならではの器官が備わっています。

去勢・避妊手術の違い

オスが去勢手術をする際は、精巣を取り除く方法をとるのが一般的です。一方でメスが避妊手術をする際は、卵巣のみを取る場合と、子宮と卵巣を両方とも取る場合があり、どちらもよく行われている手術方法です。

性別による心の違い

去勢手術を行っていないオスは、オス特有のホルモンの影響により、なわばり意識が強かったり活発で興奮しやすかったりする傾向があります。闘争本能も旺盛なので、場合によっては攻撃的な行動を見せることもあるでしょう。

それに対し、個体差はあるものの、メスは闘争本能が弱いためか、オスに比べると穏やかで繊細な一面をもっていることが多いようです。また、安全に子育てをするための本能からか、慎重な行動が多い傾向にあります。

犬の性別に関する5つの疑問

トイ・プードルのハービーくん♪
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ここからは飼い主さんから届いた疑問に石田先生が答えます。

Q.オスとメス、どちらが長生き?

「オスとメス、それぞれでかかりやすい病気があるため、どちらが長生きと言いにくいですが、数十年前よりも犬全体の平均寿命が延びているのは確かです。平均寿命が延びたのは、去勢・避妊手術の普及が一因でしょう」

Q.去勢・避妊手術でホルモンバランスが崩れて体調不良になることはある?

「手術後、ホルモンバランスの崩れが原因で不調になったという事例は聞いたことはありません。むしろ、性ホルモンの周期変化がなくなることにより、情緒や体調が安定したリ、病気を回避したりする犬が多いようです」

Q.去勢・避妊手術の麻酔のリスクが心配

「手術なので、麻酔のリスクはもちろんあります。ただ、事前の検査や獣医師からの丁寧な説明があれば飼い主さんも納得しやすく、また適切な麻酔管理をすれば、リスクも低いでしょう。
シニア期になると体力的にも手術が難しくなるため、去勢・避妊手術を行うのなら若いうちがおすすめです」

Q.去勢・避妊手術をしたらかかりやすくなる病気はある?

「術後は代謝が下がって太りやすくなることはありますが、手術によって病気になることは少ないでしょう。去勢・避妊手術を行うことでリスクが下がる病気のほうが圧倒的に多いので、病気予防の観点からは手術をおすすめします。
しかし、手術であることには変わりないので、ご家族と相談して決めましょう」

Q.未避妊のメスに更年期障害はある?

「犬には人のような閉経がないため、メスの性ホルモンの急激な低下が原因の更年期障害は起こらないと考えられています。ただ、年齢を重ねることでホルモンバランスが変化したり、崩れたりすることはありえます」
犬のオスとメス、見た目だけで違いを感じることは少ないかもしれませんが、体の構造や性格など、さまざまな面に影響があります。性別による違いをしっかりと把握して、病気の早期発見やトラブルの回避に役立てましょう。
お話を伺った先生/石田陽子先生(「石田ようこ犬と猫の歯科クリニック」院長)
参考/「いぬのきもち」2025年3月号『去勢・避妊手術での予防効果もわかる! オス・メス別 気をつけたい病気・トラブル』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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