犬も人と同じように「おなら」をします。通常の犬のおならは、人と同様に健康上問題のないケースが多いのですが、まれにお腹の病気のサインが隠れていることも。今回はおならの原因や対策、おならを引き起こす病気について解説します!
「早食い」「口呼吸」はおならが出る原因に?
そもそも「おなら」とは、小腸や大腸などにたまった余分なガスが、肛門から出る現象のこと。犬のおならの原因の一つに、「空気を飲み込んでいる」ことが挙げられます。早食いの犬は、食べ物と一緒に大量の空気を飲み込んでしまうため、腸内にガスがたまりやすく、おならが出やすくなります。
また、ボストン・テリアやフレンチ・ブルドッグ、狆(ちん)、パグのように、鼻がつぶれている犬種は、おならが出やすく、その原因は顔の構造的にあると考えられています。これらの犬種は鼻が短いという顔の構造上、口呼吸になりやすい傾向にあります。口呼吸は鼻呼吸より大量に空気を取り込むので、おならが出やすくなるのです。
「早食い」が原因のおならの対処法とは?
早食い防止のためには、食事を少しづつ与えたり、お皿を小さくして数回に分けてあげたりしてみましょう。また、与え方だけでなく、フード自体を見直してみるのも有効なケースがあります。おならが多い場合は、食物繊維の量を減らして、乳製品は食べさせないなどの工夫をしてみましょう。
ちなみにフードを違うものに切り替える場合、いきなり新しいものに切り替えると犬が警戒して食べなくことがあります。そのため、新しいフードを与える際は、今まで与えていたフードに少しずつ新しいフードを混ぜて、1週間以上かけてゆっくりそのフードに慣らしていくのがポイントです。
お腹の病気が原因の場合も
通常だと犬のおならは健康上問題ないのですが、まれにお腹の病気が原因となるケースもあります。おならが臭くなったり、音が大きくなったり、回数が増えたりしたら、消化不良や病気を疑ってみましょう。それでは、おなら引き起こす病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
炎症性腸疾患
腸の粘膜への浸潤(しんじゅん)を特徴とする、原因不明の慢性腸障害です。主な症状のひとつに、ニオイのきついおならが挙げられます。
胃炎(急性・慢性胃炎)
胃の粘膜に炎症をおこす病気です。主な症状として、おならの他にも、嘔吐、水をよく飲む、食欲がなくなるなどの症状がみられます。
腸内腫瘍
大腸がんや直腸がんなど腸内に腫瘍があると、おならの臭いが強くなったり、回数が増えたりします。
単なるおならと見過ごさないで!
犬のおならには、
病気のサインが隠されているケースがあることがわかりました。おならの臭いや回数に少しでも異常を感じたら、動物病院に相談しましょう。何も異常がない場合は、今回ご紹介した「フードの与え方」や「内容の見直し」など、自宅でもできるおなら対策を参考にしてみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE
【獣医師が解説】犬のおならは病気のサイン?原因ごとに正しく対処!(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
文/ishikawa_ A
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。