犬と暮らす
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犬が興奮しているときにすると逆効果なこととは
犬の“マズイ”興奮しぐさを知ろう
ジャンプ力のある犬では、垂直に何度も飛ぶしぐさが見られることが。この動きは足腰への負担が大きく、ケガをしてしまうおそれがあります。
まわりに迷惑をかけるだけでなく、犬自身も首や呼吸器や循環器の負担に。吠え続けることで、興奮がヒートアップすることもあり危険です。
■歯を見せる
噛みつきなどの攻撃行動の手前のサインなので危険なしぐさです。興奮させたままにすると、噛むなど危険な行動に発展することも。
走り回ったり大暴れしたりと、飼い主さんの指示が聞けないほど興奮しているときは、道路に飛び出すなど事故やトラブルにあいやすいです。
■しっぽを追ってぐるぐる回る
この行動は精神的な負担が大きな興奮のときに出やすいです。強いストレスがかかっているおそれがあるので、見過ごすのはNGです。
人に飛びかかるのは、相手の迷惑になったり、ケガをさせることも。犬は後ろ足で立つような格好になるので関節への負担も大きくなります。
このくらいの興奮なら心配しなくてもOK
●数回吠える
●しっぽを大きく振る
●少し走り回る
●おもちゃなどの物を振り回す
●地面を掘る
●プレイバウでステップを踏む
興奮しすぎたときのSTOP法
飼い主さんは愛犬に声をかけない
飼い主さんが「興奮しないで~」などと少しでも声をかけてしまうと、大興奮している犬にはほめられているようにしか聞こえません。声をかけず落ち着いた態度でいることを心がけて。
すぐにフードをばらまき気をそらす
家の中での興奮には、フードをばらまいて愛犬の気をそらしてみて。愛犬はばらまかれたフードを食べているうちに、興奮していた対象への興味が薄れて、しだいに落ち着いてきます。
リードを踏んで動き回れなくする
走り回ったり飛び跳ねたりして興奮する場合は、リードを踏んで、動けなくしましょう。動きが制限されることで、興奮がおさまってきます。ただし、首が締めつけられないように注意を!
特別なおもちゃを見せて噛ませる
苦手なものを見て興奮しはじめたときは、すかさずそのときにしか出さない〝 スペシャルおもちゃ〞を噛ませて。おもちゃを噛むことで興奮が発散され、吠えがなくなっていきます。
飼い主さんがその場からいなくなる
要求からくる興奮の場合は、愛犬にいっさい取り合わない姿勢を見せて。その場からいなくなったり、部屋から出ていったりして、愛犬の興奮が落ち着いたら戻りましょう。
興奮する対象からできるだけ離れる
苦手なものを見て興奮するときは、早めに元の道を戻るか、横道にそれて距離をとりましょう。たいていの犬は、興奮する対象物と充分に距離をとれば気にしなくなります。
興奮の対象を見えなくする/聞こえなくする
動物病院での興奮ならクレートに布をかけてまわりの様子を見えなくし、チャイム音での興奮ならチャイムが聞こえにくい部屋に愛犬を移動して。おもちゃや食べ物に興奮するなら隠して落ち着かせましょう。
犬が興奮しているときに“してはいけない”3つのこと
愛犬の興奮にあせって「落ち着いて!」など大声を出したり、身振りが大きくなると、愛犬がその様子を見てより興奮します。まずは冷静になりましょう。
■リードを持ち上げて興奮を抑えようとする
愛犬が興奮しているときにリードを上に持ち上げて動きを制するのはNG。首が圧迫されて苦しいので、愛犬はよりパニックになりやすくなります。
■愛犬を追いかけ回す
興奮している愛犬と〝追いかけっこ〞のような状態になると、愛犬の興奮がどんどん高まります。また、楽しい印象もつくので興奮しやすくなることも。
参考/「いぬのきもち」2023年9月号『犬の興奮をSTOP!』
イラスト/macco
文/いぬのきもち編集室
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