飼い主さんはさまざまな方法で、愛犬に「イイコ」や「大好き」という気持ちを伝えているでしょう。しかし、伝え方によっては愛犬に嫌な思いをさせたり、うまく伝わりにくかったりするので注意が必要です。
そこで今回は、飼い主さんがやりがちな愛犬への気持ちの伝え方を5つピックアップし、獣医師の増田宏司先生にOKかNGかジャッジしていただきました。
愛犬に赤ちゃん言葉で話しかけて「大好き」と伝える
赤ちゃん言葉で話しかけながら、愛犬に「大好き」と伝えるのはOK?それともNG?
【OK】やさしい口調が犬にとって心地よいでしょう
赤ちゃん言葉で話すと、自然と声のトーンが上がったり、言葉をゆっくりと発音したりすることになるので、犬にとって心地よい音になるでしょう。「大好き」という気持ちを伝える方法としてはありです。
飼い主さんの顔を愛犬に近づけて「大好き」と伝える
飼い主さんの顔を愛犬に近づけて、「大好き」という気持ちを伝えるのはOK?それともNG?
【OK】真正面からでなく、愛犬が嫌がらなければ問題ないでしょう
スキンシップの一環として、愛犬が嫌がらないのであればOKです。顔を近づける際は、真正面だと威嚇のようなポーズになってしまうので、横から近づけるようにするとよいでしょう。
愛犬の全身をワシャワシャして「イイコ」と伝える
愛犬の全身をワシャワシャとなでて、「イイコ」と伝えるのはOK?それともNG?
【NG】飼い主さんの興奮だけが伝わりやすいです
愛犬の全身をなでてほめているときは、ほとんどの場合飼い主さんが興奮しているので、愛犬もそれにつられて興奮しやすくなります。ほめられているという感覚が薄れてしまうので、この伝え方はNGといえるでしょう。
愛犬の顔をなでまわして「イイコ」と伝える
愛犬の顔をなでまわして、「イイコ」という気持ちを伝えるのはOK?それともNG?
【NG】実はがまんしていたり嫌がっていたりする場合が
顔まわりを触られるのが苦手な犬は多く、がまんしている可能性も考えられます。愛犬が嫌がらず、コミュニケーションの一環として行うならよいですが、「イイコ」の伝え方としてはNGでしょう。
愛犬を抱っこしながら愛情を伝える歌をうたい「大好き」と伝える
愛犬を抱っこしながら愛情を伝える歌をうたって、「大好き」という気持ちを伝えるのはOK?それともNG?
【OK】愛犬が安心しているなら◎ ただし抱き方には注意!
歌をうたっても愛犬が嫌がらず、リラックスしているならよい方法でしょう。ただし、犬によっては安定感のない抱っこで不安を覚えることがあるので、愛犬が安定する方法で抱っこしてあげるようにしてください。
愛犬にきちんと気持ちが伝われば、今よりもっとよい関係になれるはず。ぜひ参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年6月号『あなたの「イイコ」「ダメ」「大好き」ちゃんと届いてる? 愛犬への気持ちの伝え方』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。