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犬がかかりやすい「咽頭炎」はどんな病気?症状や原因、治療法を獣医師が解説
犬の咽頭炎は「のど」の炎症
咽頭炎には「急性咽頭炎」と「慢性咽頭炎」があり、原因や症状のあらわれ方などが異なります。
急性咽頭炎の特徴や主な原因
また、食べ物や異物を飲み込むときに咽頭が傷ついたり、有害物質や刺激物を吸い込んだりすることも原因とされています。ふだんから何でも口にしてしまう犬や、一気食いをしがちな犬は口にしたものによって咽頭を傷つけるので注意を。
慢性咽頭炎の特徴や主な原因
そのほか、のどが狭いなどの骨格上の問題が原因となることもあります。短頭種をはじめ、チワワやポメラニアンなどのあごが小さい小型犬は骨格上のどが狭く、また、太っている犬は首まわりに脂肪がついてのどが狭くなる傾向があるので、注意が必要でしょう。
犬の咽頭炎の主な症状
咽頭炎の初期によくみられる症状
- 白くねばついた泡状のものを吐き出す
- 空おう吐やえずき
- 食べ物を飲み込みにくそうにする
- 空ぜき(せき払い)
- のどが「ゼロゼロ」と鳴る
- ヨダレが多く出る
- 発熱(急性の場合) など
咽頭炎が悪化したときの主な症状
- 食欲が落ちる
- 元気がなくなる
- 鳴き声が変わる
- 水を飲んだときにむせる
- 口臭が強まる
- 呼吸困難を起こす など
犬の咽頭炎の治療法や注意点
炎症が軽度の場合は飲み薬で対処しますが、薬の飲み込みが難しいケースなどでは、生理食塩水と薬液を霧状にして吸い込む、ネブライザー療法が有効とされています。なお、犬の状態によっては、点滴や基礎疾患の治療を行う場合もあるでしょう。
日常生活ではのどへの負担を軽減する工夫を
また、散歩時は首輪ではなくハーネスに変更首への負担を軽減。乾燥するとのどの粘膜が刺激を受けやすくなるので、部屋の加湿を心がけることも大切です。
参考/「いぬのきもち」2023年12月号『愛犬といつまでも楽しく過ごすために知っておきたい! 犬の現代病ファイル Vol.55 咽頭炎』
文/藤真もとみ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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