犬と暮らす
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バターや生クリームはNG!犬に与えてはいけない乳製品は?
「犬に与えてもOK/NGな人の食べ物」について獣医師の林美彩先生に教えていただきました。今回は「乳製品編」です。
【牛乳】消化吸収がうまくできず、下痢やアレルギーを起こすことも
多くの犬は牛乳内の乳糖をうまく分解できず、下痢の原因に。また牛乳のたんぱく質の大半を占めるカゼインに対してアレルギー反応を起こしたり、腸の炎症につながったりするケースも。
【バター・マーガリン】高脂質で、かつ加塩のものもあるのでNG
言わずもがな脂質が多いため、与えれば消化不良を起こしがち。高脂質に加えて塩分が含まれるものもあり、腎臓、心臓、膵臓などの臓器に負担がかかります。
ただし、病気ではない犬の食欲が落ちぎみのときに、ごく少量を風味づけとして使っても。
【ヨーグルト】下痢やアレルギーの原因になることも。常食は控えて
牛乳から作られるヨーグルトは、牛乳と同様に下痢やアレルギーを起こす可能性があるので、常食はやめて。同じヨーグルトなら無糖の豆乳ヨーグルトのほうがおすすめ。
【チーズ】塩分と脂質が多めなので、量を守って与えて
チーズは意外と高脂質で、塩分もあります。そのなかでも比較的塩分の量が少ない右のチーズであれば、少量をたまに与える程度ならおすそわけしてもいいでしょう。
【生クリーム】脂質が多すぎ! 膵臓にも負担となるので与えないで
ほとんどが脂肪分なので犬には不向きの食材です。人と同様、脂質が多いものを与えていると肥満につながりますし、膵臓に疾患のある犬に与えてしまうと、病気を悪化させてしまいます。
【やぎミルク】乳糖が少なくおなかにやさしい
やぎミルクは牛乳と比較して乳糖の含有量が少なく、与えてもおなかをこわしにくい傾向が。ただし高カロリーなので、常飲はNG。たまに少量を与える程度に。
※おすそわけしたら、そのぶんゴハンを減らすようにしてください。
※判定が「×」の食材でも、犬用おやつとして市販されているものもあります。
※どんな食べ物でもアレルギー症状を引き起こす可能性はあります。愛犬に与えて異変が出たら、ただちに与えるのをやめて獣医師に診てもらいましょう。
※問題のない食べ物でも、初めてだと下痢や発疹を起こしたりすることがあります。様子を見ながら少しずつ与えましょう。また、アレルギーや持病のある犬、子犬、シニア犬などに与えると、健康を害することがあります。このような犬に与えるときは必ず事前に獣医師に相談しましょう。
※食べ物を与えるときは、のどに詰まらせないよう細かく切るなどの下処理をしてから与えてください。
※判定や量の目安は最新の中毒報告等を加味して制作しているため、過去の記事の情報と異なる場合があります。
※掲載している情報は、2023年10月6日現在の情報です。
お話を伺った先生/往診・カウンセリング専門動物病院「chico どうぶつ診療所」院長。獣医師 林 美彩先生
参考/「いぬのきもち」2023年12月号『人の食べ物、犬が食べても大丈夫?』
写真/尾﨑たまき、殿村忠博、寺岡みゆき
文/いぬのきもち編集室
※掲載している情報は、2023年10月6日現在の情報です。
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