犬と暮らしていると、「人でいうとこんなふうに思っているのかな?」と想像することはありませんか? 今回は「からかう」「勝りたい」「羨望」「知らんぷり」という4つの感情をピックアップし、犬にもこれらの感情があるかどうか、獣医師の増田宏司先生にジャッジしていただきました。
犬にからかう気持ちはある?
飼い主さんの体験談「仲良しの同居猫に急に吠えて、追いかけることがあります」
犬にからかう気持ちは「ない!」
犬は他者を困らせたり怒らせたりすることはあっても、わざと企てて、おもしろがろうという考えはないでしょう。このケースの場合、猫が予期せぬ突拍子もない行動をしたことなどが原因で興奮したのかもしれませんね。
犬に勝りたい気持ちはある?
飼い主さんの体験談「同居犬のなかで、必ず目立つポジションにくる“末っこ”がいます」
犬に勝りたい気持ちは「ない!」
競争心があっても、それを見せるのは遊びの最中ぐらいです。結果的に勝敗がつくことはあっても、勝ちたいと思ってしていることはないでしょう。このケース場合も、“末っこ”がほかの同居犬よりアピールが強いため、結果的にそのように見えるのだと考えられます。
犬に羨望の気持ちはある?
飼い主さんの体験談「ほかの犬たちが仲よくしているのを、遠くからよく眺めています」
犬に羨望の気持ちは「ある!」
人のように他者を妬む気持ちはありませんが、「いいな」と羨ましく思うことは犬にもあるでしょう。このケースの場合は警戒して見ている可能性もありますが、羨ましいのに近づかないのは、ビビリな性格なのかもしれませんね。
犬に知らんぷりしたい気持ちはある?
飼い主さんの体験談「散歩中にほかの犬が近寄ってくると、あからさまにニオイかぎに集中します」
犬に知らんぷりしたい気持ちは「ある!」
知らんぷりといっても意地悪なものではなく、ほかの人に対して「敵意がない(争いを避けたい)」という気持ちを表すためにすることがあります。このケースの場合、じつは緊張していて、必死に相手を見ないようにしているのでは。
犬の感情についてご紹介しました。今回のジャッジを参考にして、愛犬との関係をさらに深めてくださいね。
※犬の気持ちについては諸説あります。今回は増田先生の見解をもとに、編集室で構成してご紹介しています。ジャッジは「ある」か「ない」のどちらの割合が多いかで決めています。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年1月号『慰め、やきもち、羨望 etc. シーン別で人のように感じているのかをジャッジ!この気持ち、犬にもある?ない?』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。