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急な預かりにも役立つ? 愛犬の「取扱説明書」を作成するメリットや、作る際のポイントを獣医師が解説
X(旧Twitter)で話題になった投稿について、飼い主さんに詳しくお話を聞きました。
取扱説明書を作成しようと思ったきっかけは?
飼い主さんの両親は、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルを飼っていたことがあり、大の犬好き。両親は「任せろ!」という感じだったそうですが、「洋犬と和犬では違うところもあるのでは」と思った飼い主さんは、むぎまるくんを預かってもらう際の注意点をまとめておこうと考えます。
「私はもともとこういうパロディみたいなものを作るのが好きだったので、今回も『取扱説明書風に作ったら楽しそうだな』と閃いたのがきっかけです。
両親に渡すと、『まぁ丁寧に!』とおもしろがってくれたのと、前述の通りそういうことは昔からやっていたので『あんたらしい』と言われました。また、私の兄も猫を両親に預けるときに同じような説明書を作っていたと話していましたね(笑)」
早速、説明書の記述が役に立つことに!
ほかにも、散歩中には次のような出来事があったそうです。
「『散歩中にほかの犬とすれ違うときに“フセ”の状態になると、飛びかかる準備をしている』と書いていたのですが、まさにそういう状態になったようで、しっかりとリードを握って備えられたと言っていました。
実用的な内容を書いたつもりだったので、しっかりと役立ってよかったなと思いましたね」
飼い主さんは想像以上の反響に驚くとともに、こんなことを思ったと話します。
「『中身を見せてほしい!』という意見が多かったと感じました。愛犬の説明書が欲しいという需要が結構あったのは、意外でしたね」
むぎまるを預けている実家から動画が送られてきたんだけど正に取扱説明書に書いたご乱心状態になってたとのことで「気の済むまでやらせてOK、そのあとストレス解消に遊んであげて」の記述が早速役立ったらしい。 https://t.co/HnD79AyrPy pic.twitter.com/jGZ367WmYs
— 柴犬勇者むぎまる(2歳LV27) (@shibayuusha) August 23, 2023
【獣医師解説】愛犬の「取扱説明書」を作成するメリット
「人と同じく犬の性格は千差万別で、そのコによって苦手なこと(物、行動、人の動きなど)は異なります。こういったものは本犬から直接聞くことができず、普段の生活の中で飼い主さんの中にノウハウとして積み重なるものです。
これを初めて会う人にしっかりと伝えてあげることで、その犬との関係性が築きやすくなり、犬にとっても預けられる時間が楽しいものになりやすくなるでしょう」
どのような点を伝えると預かる側もわかりやすい?
「取り扱い説明書を作る際や、預かってもらう人に注意点などを伝える際には、以下のポイントを伝えてあげるとわかりやすいかと思います。
まずは、先述したような『愛犬の苦手なこと(物、行動、人の動きなど)』です。そのほかにも、むぎまるくんの飼い主さんのように『愛犬の行動のクセ』なども伝えられるとよいでしょう。
持病を抱える愛犬の場合は、『どういった病気で、どういう薬を飲んでいるのか?』『どういう症状がでたら、どこの病院に電話すればいいのか?』をあらかじめ整理しておけるとよいかと思います」
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・原 駿太朗先生)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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