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知っておきたい脳の病気6選 かかりやすい犬種もいる? 

犬がかかる脳の病気はたくさんの種類があり、小型犬に多いもの、原因不明のもの、シニア犬に多いものなどさまざまです。脳の病気にはどのような種類があるのか、どういう症状が出るのかなどを知っておくと、いざというときに役立ちます。
そこで今回は、てんかんや水頭症など代表的な犬の脳の病気を、獣医師の松永悟先生に伺いました。

てんかん

かわいい子犬
YURY NIKALAYEU/gettyimages
てんかんは、脳が一時的に過剰に興奮し、けいれんや意識の消失などが起こる病気です。発作が起きるとき以外は症状がなく、軽度なら投薬や経過観察で普段どおりの生活をすることができます。ただ、重度の発作(重積発作)が起こるケースでは命に関わる場合もあるので注意が必要です。
てんかんの発症は犬種や年齢に左右されないものの、最初の発作が起きるのは1~5才くらいが多いといわれています。

水頭症

フセをしているゴールデン・レトリーバー
sonsam/gettyimages
水頭症は、脳脊髄液が異常にたまり、脳を圧迫してしまう病気です。圧迫により脳の機能が阻害されることで、麻痺や異常行動などを引き起こします。
チワワ、トイ・プードル、ダックスフンドなどの小型犬に多く、先天的なもの以外でも、比較的若いうちに症状が出やすい傾向があります。

脳炎

芝生のうえでうれしそうな犬
fotojagodka/gettyimages
脳炎は、脳に炎症が起き、発作や麻痺などのさまざまな症状が出る病気です。脳炎の発症原因は不明であることが多いものの、免疫が関係しているとも考えられており、免疫系の持病がある犬がかかりやすいといわれています。
脳炎は進行すると命に関わるため、早期発見と早期治療が重要です。

脳梗塞

2匹のフレンチ・ブルドッグ
Tatyana Consaul/gettyimages
脳梗塞は、脳の血管が詰まることで血流が止まり、細胞などが壊死することで脳が正常に機能しなくなる病気です。脳のどこが詰まったかによって、意識障害や発作、麻痺など、発現する症状が異なります。
脳梗塞は、12才以上のいわゆるハイシニア犬に多いようです。

前庭疾患

かわいいチワワ
Ratchat/gettyimages
前庭疾患は、内耳や脳幹、小脳などに異変が起き、眼球が小刻みに揺れたり平衡感覚が失われて立っていられなくなったりする病気です。適切な治療を受ければ、通常は数週間から数カ月で回復へと向かいます。
前庭疾患は、シニア犬やハイシニア犬がかかりやすい疾患です。また、柴や柴のミックス犬などもなりやすいと考えられています。

脳腫瘍

2匹の柴
Nayomiee/gettyimages
脳腫瘍とは、脳にできた腫瘍のこと。悪性腫瘍(がん)であれば腫瘍そのものが命に直結し、良性であっても進行して腫瘍が大きくなるほど脳機能にも影響が出て、発作や麻痺、異常行動などを引き起こします。
脳腫瘍は7才以上のシニア犬がなりやすいほか、フレンチ・ブルドッグ、ボストン・テリア、ボクサーなどの犬種にも多く、注意が必要です。
脳の病気の早期発見は、飼い主さんの「いつもと違う」がとても大切なので、愛犬の様子に違和感を覚えたら、早めに動物病院を受診してくださいね。
お話を伺った先生/松永悟先生(獣医師 「日本動物高度医療センター」脳神経科科長)
参考/「いぬのきもち」2024年6月号『人気の犬種がかかりやすい!? 知っておきたい脳の病気』
文/東里奈
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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