飼い主さんが悩みがちな愛犬の“噛み”問題。解決するには、背景にある犬の気持ちを知って、適切なアプローチをすることが重要です。
そこで今回は、犬の“要求”による噛みの原因とケース別の対処法について、しつけスクール代表の西川文二先生にお話を伺いました。
“要求”で犬が噛む理由
“要求”で噛む犬の行動には、「問題行動を起こせば、飼い主さんが言うことを聞いてくれるはず!」という気持ちが背景にあります。「噛めば自分の思い通りになった」と学習するため習慣化しやすく、自分の要求を通すために、犬のほうから寄ってきて積極的に噛んできます。
遊んでほしい!と飼い主さんを噛む場合の対処法
飼い主さんがテレビやスマホを見ているときなど、じっとしているのに犬が噛んでくるケースは、飼い主さんにかまってほしい!と思っているからでしょう。解決法は、愛犬にかまえないときは犬がひとりで遊べるおもちゃを与える、もしくはハウスで休ませることです。噛ませない対応を事前にすることが重要です。
内側に食べ物を仕込めるゴム製おもちゃがオススメ
ゴム製のおもちゃの内側にチーズを塗ると、犬がひとりでも楽しんでくれる時間を長く確保することができます。
トレーニング中、ごほうびがほしい!と噛む場合
トレーニング中、ごほうびほしさに犬が噛んでくるケースでは、噛まれたときにフードやおやつを与えてしまうと、「噛むとごほうびがもらえる」と犬が学習してしまうので、絶対にあげないでください。噛んでいなくて、おとなしくできているときにだけ、与えるようにしましょう。
ごほうびは手に握りこんで離さない!苦みスプレーも活用して
トレーニングで与えるフードやおやつは指ではさんで持つのではなく、手が開かないように、しっかり握りこむのがポイントです。また、手の甲に苦みスプレーをつけて、「噛んだら嫌だった」という経験を犬にさせる解決法も有効です。
電話中にかまって!と噛む場合
飼い主さんの電話中に気を引こうと問題行動を起こす犬は、「ちょっかいをかければ、かまってもらえる」と認識している可能性が高いです。ハウスに誘導して中で待機できるようトレーニングしましょう。
噛まれる前にハウスへ誘導して、噛ませない
問題行動を起こす前に、犬をハウスに誘導しましょう。実際に電話が鳴ったときではなく、ふだんから電話の音を再生しながら、クレートの中にフードやおやつを入れ、「ハウス」と声をかけるトレーニングをしておくことが大切です。
電話の着信音に犬が興奮する場合
現在の着信音は犬が問題行動を起こすきっかけになっているので、まずは着信音を変更しましょう。その後、電話の音を再生しながらフードまたはおやつを与えることを繰り返して、「イイコトが起こる」と学習させてください。そうすると、ハウスに誘導しやすくなりますよ。
「言うこと聞いて!」の要求の噛みは、自分にとって「イイコトが起こる」と思っての行動です。習慣化すると行動が深刻化するので、今のうちに解決しておくことが大切です。
※西川先生は、1日に与えるフードをトレーニングのごほうびとして使用することを推奨しています。おやつを使う際は、1日に必要な摂取カロリーの10%未満に収めるようにしましょう。
お話を伺った先生/西川文二先生(「Can ! Do ! Pet Dog School」代表)
参考/「いぬのきもち」2021年3月号『犬の2大問題行動を徹底解明!!犬の気持ちがわかれば吠え・噛み問題は解決できる!』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。