犬を飼ってみたいものの、共働きだと難しいかな…と諦めている方も多いかもしれません。共働きでもしっかりとした心構えと工夫次第で、犬を飼うことは可能かもしれません。今回はオススメの犬種や飼う際の注意点、犬を飼う大変さと喜びを、体験談とともにお伝えします。
共働きで犬を飼う大変さ
共働きの方とそうでない方で犬を飼う際に大きく違うのは、犬の留守番時間の長さです。一日留守番させることでストレスになるのではないかと、心配になってしまいますよね。また、留守番している間に無駄吠えをしてしまい、近所迷惑になることも考えれらるので、しつけも大切になってきます。
犬種を選ぶのも大切なポイント
犬を飼う前にできることとして、「犬種選び」が挙げられます。例えば「留守番が得意な犬種」。人にもインドアな人とアウトドアな人がいるように、犬もある程度犬種によってその傾向が分かれます。我慢強く穏やかな性質を持つ犬種を選ぶと、長時間の留守番もあまりストレスに感じないので飼いやすいかもしれません。
ほかには「しつけやすい賢い犬種」もオススメです。留守番中に無駄吠えをしないようしつけをする必要があるので、飼い主さんの言うことをきちんと理解し、学習できる賢い犬種を選ぶと良いですね。また賢い犬は、どんなに留守番しても飼い主さんは帰ってくると理解できるので、その安心感から留守番中も穏やかに過ごしてくれますよ。
共働きで飼うのにオススメの室内犬は?
それでは具体的に、共働きで飼いやすい室内犬の犬種を紹介していきます。前述した通り、しつけを覚えやすい「賢さ」を持っているか、「留守番が得意」「穏やかな性格」といった性質を備えているか等の観点から選出しました。
ぬいぐるみのようなかわいさが人気!「トイ・プードル」
トイ・プードルは吠えにくく、人にも友好的でよくなついてくれます。とても賢いので、共働きで構ってあげられる時間が少ない場合でも、しつけがしやすいでしょう。かわいく、それでいてお利口さんなので、人気の高さも頷けますね。
クリッとした大きな瞳がキュートな「チワワ」
チワワもまた賢く、人懐こい性格なので、飼いやすい犬種といえます。仕事から帰ってきたときにかわいく甘えてくるような甘えん坊な子が多く、とっても癒されますよ。ただ神経質なタイプの子も多く、ちょっとした物音にも警戒して吠えてしまう傾向もあります。しっかりとしつけてあげましょうね。
フレンドリーで優しく、とっても穏やか!「マルチーズ」
マルチーズは明るくて優しい性格なので、小さなお子さんがいる家庭によくオススメされる犬種です。また、あまり走り回ったりしない穏やかなタイプなので、留守番中も落ち着いて過ごしてくれるでしょう。
共働き家庭での犬の飼い方とは?
犬種選びはバッチリ。では、もうなんの心配もなく飼えるのでしょうか?実際に飼ってからの飼育に関する注意点を、獣医さんに聞いてみました。
<獣医さんからの注意コメント>まずはしっかりとした信頼関係を築きましょう
犬種選びにこだわったとしても、それぞれの個体差、性格の違いはあります。おとなしい犬種だから安心とはいきません。そのため、初めのうちはきちんと犬に向き合う時間を作って、犬の性格を見極め、安心できる家族なんだと分かってもらえるようにコミュニケーションを充分に取ってあげてください。その上でやっとしつけに移ることができるのです。長時間の留守番ができるようになるには、そうした信頼関係を築くことが大切です。
<獣医さんからの注意コメント>環境づくりも重要です
留守番中の犬が健康に安心して過ごせる「環境づくり」をきちんとしてあげましょう。なるべく室内で飼うのが良いですね。非常に暑い日に外で飼っていたら、ぐったりしてしまうかもしれないし、何か予測できない危険があるかもしれません。常に見ていてあげることができないからこそ、室内の環境を万全にした状態で留守番させてあげられるようにしなければならないのです。
どうすればそうした時間を捻出できるのか、環境をつくってやれるのか、最初は大変なことも多いかもしれませんが、ここはしっかりがんばってほしいですね。
【体験談】実際に共働きで犬を飼っている人の声
犬を迎えるためにいろいろな知識を読み込んでみても、やはり気になるのは「実際に飼ってみるとどうなのか」ということですよね。そこで、共働きの飼い主さんはどんな風に犬を飼っているのか、大変だったことや気を付けていることは何か、飼っていて良かったことなど、体験談をご紹介します。
散歩は良いリフレッシュになって楽しいです!
私も主人も仕事が休みの土日は家でごろごろ、体を休めて過ごすことが多いようなインドアなタイプでした。そんな土日に犬をかわいがりながら過ごせたらいいねという話になり、犬を迎えることになったんです。
幸い2人とも定時に帰れる職場だったので、平日は先に帰ったほうが散歩に行ったりお世話をしたり、私生活に影響が出ることなく楽しく生活しています。犬を迎えても平日の生活サイクルはあまり変わることがありませんでした。大変と思われがちな仕事終わりの散歩なども、むしろ良いリフレッシュになって負担には感じなかったんです。
あちこち出かけたり、土日の過ごし方が変わりました!
それよりも大きく変わったのは土日の過ごし方です。平日は留守番をさせているからこそ、土日は犬のストレス・運動不足解消のためにもめいっぱい遊ばせてあげたいと思うようになって、休みのたびに山や海、大きな公園等に連れていってあげるようになりました。
家でまったり犬と過ごしたいと思って飼い始めたのに、次はどこに連れていこうかと夫婦してワクワクすることが多く、その変わりように自分たちでもびっくりしています。犬が来てくれたおかげで、今までと違った日々の楽しみを知ることができましたし、私たち自身もエネルギッシュに明るくなったような気がします。
愛犬の幸せが、飼い主さんの幸せに
共働きで犬を飼うイメージができましたか?今回の記事では共働きという忙しい環境の中で、どうすれば犬を健康に、幸せに飼ってあげられるかということをお伝えしてきました。それでもやはり実際に犬を迎えてみないと、犬を飼うことを大変に感じたり、ちゃんと幸せにしてあげられるか不安になったりすることもあるかもしれませんね。
でも、こうして飼う前から犬のことを一番に考えてあげられる方ならきっと大丈夫。犬にたっぷり愛情を注ぎ、そのお返しに犬からもたくさんの愛情と元気を受け取ってくださいね。
参考/「いぬのきもち」特別編集『犬との暮らし大事典』(監修:一般社団法人ジャパンケネルクラブ副理事長 吉田稔さん、清水動物病院院長 獣医師 清水邦一先生、清水動物病院獣医師 日本女性獣医師の会理事 清水宏子先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/Arinosu
※犬種の特徴は個体差によるところも大きいためあくまで参考としてください。
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。