チワワの可愛らしさや美しさを引き出すトリミング。今回は、チワワのトリミングの必要性や人気のカットスタイル、プロに依頼する場合とセルフカットの場合のメリット・デメリットや注意点を解説します。トリミングに関する正しい知識を身につけましょう!
そもそもチワワにカットは必要?
チワワは毛の伸びるペースがゆっくりなので、一部を除いては毛のカットやトリミングがあまり必要なく、こまめにブラッシングをして抜け毛対策をしっかり行っていれば問題ありません。しかし、個体によっては毛の量が多かったり、伸びるのが早かったりすることも。また、「トリミングして愛犬を可愛くしたい」という飼い主さんも多いでしょう。
そこでまずは、チワワのトリミングのメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット
・耳、目のまわり、尾の飾り毛、お尻やおへそまわりなどの清潔を保つことができる
・シャンプーがしやすくなることで、皮膚を清潔に保ちやすくなり、皮膚病予防につながる
・チワワの持つ個性や美しさを際立てることができる
・トリミング時に皮膚に直接触れることで病気などの異変にいち早く気づける
デメリット
・毛が伸びる速度がゆっくりのため、カットに失敗するとなかなか元に戻らない
・夏場に毛を切りすぎてしまうと地面からの熱や紫外線に皮膚がさらされやすくなる
・室内で多くの時間を過ごす犬の場合は冷房等で体感温度が下がる可能性がある
・お手入れ嫌いの犬にとっては大きなストレスの要因となることもある
上記のことからもわかるように、チワワのトリミングは外見を美しく保ち、清潔を維持するなどのメリットもありますが、その特性上、注意しなくてはならない点もいくつかあります。チワワを飼っている環境や生活習慣なども考慮しながら、トリミングを行う場合は事前にトリマーに相談してみるとよいでしょう。
人気のチワワカット、スタイルバリエーション
さて、先にまとめた注意点をしっかりと理解した上でチワワのトリミングをお考えの方に、ここでは、サロンで人気のスタイルをご紹介します。いずれも、お手入れが簡単でチワワのキュートな魅力を存分に引き出すことのできるラインナップですので、カットする際の参考にしてみてください。
サマーカット
バリカンを用いて全身の毛をまんべんなく短くカットする、スッキリ・サッパリの夏仕様スタイル。ロングコートチワワなら、まるでスムースコートチワワのような印象に変身できます。「豆柴カット」と呼ばれる、全体を短くそろえるカットも、これに類似するかもしれませんね。
ライオンカット
肩から首まわり、胸にかけての毛を残してライオンの豊かなたてがみをイメージさせたカットです。毛の間にコームで空気を含ませるようにふんわり仕上げると、まさに“ミニライオン”のような愛らしい姿に。しっぽの毛先をふわふわに残してさらにライオンそっくりにするスタイルも人気です。
ミッキーマウスカット
耳の飾り毛、顔を丸いシルエットに仕上げたカットスタイルです。シルエットの丸みが、チワワをより愛らしい印象にさせますよ。
この他にも、飾り毛を残してお尻、前足、お腹など汚れやすい部分の毛先を適度にカットしたスタイルも人気です。“チワワらしさ”を損なわずに毛並みを美しく整えることができ、散歩時にゴミや葉がつきにくくなるのでおすすめです。
カットはトリマーに頼む?それともセルフカット?
トリミングは、プロのトリマーにカットしてもらうのか、自宅でセルフカットするのか、迷う飼い主さんも多いでしょう。特に、初めてのトリミングとなると、「できるだけ自分の手でカットしてあげたい」「でも上手にできるか不安」とあれこれ考えてしまうのではないでしょうか。そこでここでは、トリマーにお願いする場合とセルフカット、それぞれのメリット・デメリットについて比較してみましょう。
トリマーによるカットのメリット
トリマーにお願いすると、シャンプーや毛のカットだけではなく、耳そうじや爪切り、ブラッシング、コーミング、肛門腺絞りなどトータルケアもしてもらえる場合があります。また、専門知識・技術を持つプロの手によるお手入れは、仕上がりが美しく、安全性も考慮されているため安心です。
トリマーによるカットのデメリット
トリマーにお願いするとコストがかかります。料金はサロンにより異なりますが、シャンプーは2,500円~、トリミングはチワワなど小型犬で3,500円~が目安とされています。
セルフカットのメリット
自分でトリミングを行う場合は、愛犬と直接スキンシップをとることができるため、ケガや体調の変化にいち早く気くことができます。また、上記のようなコストを抑えられるのもメリットといえるでしょう。
セルフカットのデメリット
自宅で行うのが初めての場合は、スキバサミやコームなどの専用道具をそろえなければなりません。また、カットをする前には、ブラッシングやシャンプーを行う必要があるため、それなりの技術や知識も欠かせません。毛を切りすぎてしまうと、なかなか生えてこなくなることもあるので注意しましょう。
セルフカットのデメリットを考えると、基本的なトリミングはプロの手に任せる方がよいかもしれません。ただし、肉球からはみ出た毛や肛門まわりの毛など、汚れの付着しやすい場所の毛については、ハサミを用いて毛先を少しずつセルフカットしてあげるのもおすすめです。
プロのケアとセルフカットを、上手に使い分けてみるのも一つの方法でしょう。
カットするなら健康・衛生面を最優先に
今回は、チワワのカットの必要性の有無やカットする場合の注意点、人気のスタイルなどについてご紹介しました。どのような場合も、最優先すべきはチワワの健康と衛生管理であることに他なりません。チワワの特性を充分に理解し、正しい知識を身につけた上で、余分なストレスを与えないお手入れを行ってあげることが大切です。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【専門家が解説】おしゃれだけじゃない?犬のトリミングの役割や方法、費用について』(監修:SJD ドッグ グルーミングスクール 代表 中央ケネル事業協同組合連合会 会長 鈴木雅実先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/なかたり
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。