愛犬が一緒に寝たがったり、体をくっつけて甘えたりしてくると、思わずキュンとしてしまいますよね。その反対に、そっけない素振りだと「あまりなついてくれてないのかな?」と心配になってしまうことも。そこで今回は、愛犬が見せる愛情表現の心理と行動について解説します。
大好きだから、くっつきたい!
部屋でくつろいでいるときなど、愛犬が甘えるように体をくっつけてくるのは、いとおしくてたまりませんよね。こうした行動は、愛犬から飼い主さんへのわかりやすい“大好きサイン”といえるでしょう。
遠い昔、群れで暮らしていた頃の犬は、仲間同士で身を寄せ合って生きていたそうです。それが今となっても、「信頼している相手に体をくっつけていると安心」という行動心理で受け継がれているのですね。
その他にも、“大好きサイン”としては以下のような行動があります。
ひざの上に乗ってくる
大好きな飼い主さんのぬくもりが感じられる“ひざの上”は、愛犬にとっての特等席。安心して体をゆだねることができ、見上げればすぐそばに飼い主さんの優しい笑顔があるため、甘えん坊さんにとっては心からくつろげるのでしょう。
ただし、これによって飼い主さんが我慢する状況は、お互いのためによくありません。下りてほしいときには「下りてね」と上手に切り上げ、愛犬が従ったときには褒めてあげると良いでしょう。
飼い主さんにくっついて寝る
野生で暮らしていた頃の子犬は、ほら穴などで母犬にくっついて寝ていたとされています。大好きな飼い主さんにくっついて寝ることは、きっとその名残り。お母さんに守られているようで、安心感があるのでしょう。
飼い主さんにとっても癒しのひととき、お互いに嬉しい時間ですね♡
抱っこをおねだりしてくる
愛犬がそばに来て顔をのぞきこむように見上げてくる姿は、とってもかわいらしいですよね。そんな抱っこのおねだりも、もちろん“大好きサイン”です。しかし、求められるままに抱っこをするのはあまり良くありません。すぐに言いなりにならず、一度「おすわり」などに従わせてから抱っこをすると、ワガママ防止のしつけにもなりますよ。
そっけなくても、大好きと伝えている
「あんまり好かれてないのかな?」と思えるようなそっけない行動の中にも、実はしっかり愛情が込められているケースも多いのです。飼い主さんが大好きで、安心しているからこそ見せる“ツンデレサイン”には、こんな行動があります。
背を向けていても、お尻だけくっついている
犬は警戒している相手に対して、無防備に背中を向けないものです。そのため、安心して背中を向けているのは、飼い主さんを信頼している証。さらに、お尻など体の一部を密着させているのは、飼い主さんのぬくもりを感じ、リラックスしたいからこその行動です。
そんなときは、飼い主さんからも優しく声をかけてあげたり、背中をなでてあげたりすると良いでしょう。
飼い主さんから離れた場所で寝ている
愛犬が離れた場所で寝ていると、ちょっと寂しくも感じてしまいますが、この行動もほとんど心配いりません。飼い主さんのそばにいなくても落ち着いて寝ていられるのは、安心して寝られる場所を与えてもらい、リラックスできているということ。
そんな快適な環境を与えてくれる飼い主さんのことは、きっと愛犬は大好きなはずですよ♡
さまざまな感情表現を受け止めてあげたい
人にもそれぞれ個性があるように、犬にも個々の性格があり、その愛情表現はさまざまです。飼い主さんのことを大好きな気持ちをフルパワーで表現する犬もいれば、控え目に表す犬もいます。愛犬が発しているサインを理解することは、お互いの信頼関係をより深めることにつながります。普段から愛犬の行動をよく観察し、飼い主さんへのサインを見逃さないようにしてあげたいものですね。
参考/「いぬのきもち」2017年4月号『もっと仲よくなれる“お返事のしかた”つき 愛犬の大好きサイン&ツンデレサイン』(監修:東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 獣医師 獣医学博士 増田宏司先生)
文/なかたり
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。