『甘噛み』とは、犬がじゃれているような感じで、人やモノを噛む行為のこと。これは子犬に多く見られる行為ですが、成犬時に“噛みグセ”がつかないようにきちんとしつける必要があります。そこで今回は、子犬が甘噛みをする理由を解説します。愛犬のしつけに役立ててくださいね。
理由① 遊びの延長で「楽しい」という気持ち
犬は生後50日くらいまでに、親犬やきょうだい犬と遊びながら、お互いの体を噛みあって「噛んだり噛まれたりしたら、どのくらい痛いのか」などを学びます。そのため、子犬のときに人とのふれあいの中でつい噛んでしまうのも、そうした“遊びの延長”なのかもしれません。
この場合、犬に甘噛みされた後に、飼い主さんが「なんで噛むのよ~!」などと声掛けしたり反応したりしてしまうと、犬は「飼い主さんも楽しいんだ!」と勘違いしてしまうことが。遊んでいる最中に甘噛みされても、一切反応しないようにしましょう。
理由② 歯の生え変わりでムズかゆい
生後間もない子犬のころは、基本的に「噛んで遊びたい」という気持ちがあります。そして、歯が生え変わる生後4~8ヵ月ごろになると、今度は歯がムズムズしてそれが気になってしまい、“何かを噛まずにはいられない状況”になる犬が多いです。
この場合の甘噛みは、人の手や足を噛むのではなく、長時間噛んでいられる家具などを噛みがち。放っておくと家具がボロボロになってしまうので、噛んでよいおもちゃを与えるなど、対策をとりましょう。
理由③ 苦手なモノを噛んで追い払おうとしている
初めての経験ばかりの子犬にとって、ブラッシングや足ふきといったお手入れでさえ、「怖い」と感じることがあります。そんなとき犬は、噛むことで「怖いものを追い払おう・怖いものから逃げよう」とするのです。
しかしこれを放置してしまうと、お手入れしようとするといつでも噛もうとうする“本気噛み”にエスカレートしてしまうおそれも。お手入れは焦らず、徐々に慣らしていくようにし、噛んでも叱らないであげることが大切です。
子犬はさまざまな理由で甘噛みすることがわかりました。理由によって、飼い主さんが取るべき対処法は異なるので、まずは愛犬がなぜ甘噛みをするのか、愛犬の行動をしっかりと観察しましょう。「子犬の可愛い甘噛みだから」と放置すると、成犬になったとき大変な思いをすることもあるので、早め早めに対策を取ってくださいね!
参考/「いぬのきもち」2017年2月号『ムズムズ噛み、イヤイヤ噛みも指名手配!? 子犬のあま噛みSTOP&CHANGE!」(監修:家庭犬しつけインストラクター 「SKYWAN!DOG SCHOOL」代表 東京都動物愛護推進員 井原亮先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。